思春期の子供への伝え方のポイント
では、具体的にどのようにすれば、子どもの心に配慮しながら自身の恋愛を伝えることができるのでしょうか。いくつかのポイントがあります。
●タイミングを見極める
まず、相手との関係が安定してから伝えるのが基本です。交際初期の段階で紹介するのは避け、親子関係が良好で、子どもが精神的に落ち着いている時期を選びましょう。受験や友人関係のトラブルなど、子どもが他のストレスを抱えている時期は避けるべきです。
●伝え方を工夫する
「彼氏ができた」と単刀直入に報告するのではなく、「お母さん、最近よく会っている大切な人がいるんだ」といった形で、まずは相手の存在を伝えます。そして、子どもの反応を見ながら、ゆっくりと対話を進めることが重要です。子どもが質問しやすい雰囲気を作り、「あなたの気持ちを一番大切にしたい」というメッセージを明確に伝えましょう。
●子どもの感情を肯定する
拒否反応や戸惑いを示されたとしても、それを否定せずに「そう思うんだね」「嫌な気持ちにさせてごめんね」と一度受け止めることが大切です。子どもは、親が自分のものではなくなるような喪失感や、新しい家族構成への不安を感じています。その不安に寄り添い、「あなたの母親であることは何も変わらない」と繰り返し伝えることで、安心感を与えることができます。
●段階的に会わせる
すぐに「恋人」として紹介するのではなく、まずは「友人」として、グループでの食事など、カジュアルな場で何度か会う機会を設けるのが理想的です。子どもが相手の人柄に慣れてから、改めて関係性を説明することで、心理的なハードルを下げることができます。
これらの配慮は、親が子どもの「所有物」であるという意味ではなく、子どもを一人の人間として尊重し、その感情を大切にするためのコミュニケーションに必要なものです。
(LASISA編集部)

