「頸動脈狭窄症」で脳梗塞に? 発症リスクを高める“5つの要因”と【正しい予防策】

「頸動脈狭窄症」で脳梗塞に? 発症リスクを高める“5つの要因”と【正しい予防策】

頸動脈狭窄症は、脳への血液を運ぶ首の血管が動脈硬化によって狭くなる病気です。この記事では、血管の内壁にプラークが蓄積するメカニズムや、脳梗塞との関係について解説します。また、高血圧や糖尿病、喫煙習慣などリスクが高まる背景についても詳しく紹介しますので、ご自身の状態を見直すきっかけにしていただければと思います。

田頭 秀悟

監修医師:
田頭 秀悟(たがしゅうオンラインクリニック)

鳥取大学医学部卒業。「たがしゅうオンラインクリニック」院長 。脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門としている。また、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。日本神経学会神経内科専門医、日本東洋医学会専門医。

頸動脈狭窄症とは何か:首の血管が狭くなる病気の基礎知識

頸動脈狭窄症とはどのような病気なのか、まず基本的なところから整理しておきましょう。首の血管に起こる変化が、なぜ脳に影響を与えるのかを理解することが、早期発見への第一歩となります。

頸動脈の役割と狭窄が起こる仕組み

頸動脈(けいどうみゃく)とは、心臓から送り出された血液を脳へ届けるための太い血管です。首の左右それぞれに走っており、指を当てるとドクドクと脈を感じることができる血管がそれにあたります。この血管が何らかの原因で内側から狭くなった状態を「頸動脈狭窄症」と呼びます。

狭窄が起こる主な原因は、「動脈硬化(どうみゃくこうか)」です。動脈硬化とは、血管の内壁にコレステロールや脂質が蓄積し、プラーク(粥状の塊)が形成されることで血管が硬く、かつ狭くなっていく変化を指します。この変化は年齢とともに進みやすく、高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙などの生活習慣が進行を加速させます。

プラークが大きくなると、血液の通り道が狭まるだけでなく、プラーク表面が崩れて血栓(血の塊)が生じ、それが脳の細い血管に詰まることで脳梗塞を引き起こします。頸動脈狭窄症が「脳梗塞の主要な原因のひとつ」とされる理由はここにあります。

どのような方に起こりやすいか

頸動脈狭窄症は、特定の生活習慣や基礎疾患を持つ方に起こりやすいとされています。高血圧・糖尿病・脂質異常症のいずれかを抱えている方、喫煙習慣のある方、肥満や運動不足が続いている方などは、動脈硬化が進みやすい状態にあります。また、年齢が上がるほど発症リスクが高まる傾向があり、特に60代以上の方では注意が必要とされています。

さらに、男性は女性に比べて発症しやすいことが知られており、家族に脳梗塞や心筋梗塞を経験した方がいる場合も、リスクが高まる可能性があります。自覚症状がなくても、こうした背景を持つ方は定期的な検査を検討することが望ましいといえます。

まとめ

頸動脈狭窄症は、一時的なめまいや手足のしびれといった予兆を見逃さないことが、脳梗塞の予防において鍵となります。頸動脈エコー検査は、身体への負担が少なく、血管の状態を詳しく確認できる有用な検査です。生活習慣病をお持ちの方や、気になる症状を感じている方は、早めに神経内科や脳神経外科への相談を検討してみてください。ご自身の血管の状態を知ることが、健康な日常を守る第一歩となります。

参考文献

日本脳卒中学会「脳卒中治療ガイドライン2021(改訂2025」

国立循環器病研究センター「脳卒中」

厚生労働省「脳梗塞・くも膜下出血・心筋梗塞・不整脈など」

厚生労働省 e-ヘルスネット「動脈硬化」

配信元: Medical DOC

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