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「麻疹(はしか)の原因」はご存知ですか?潜伏期間についても解説!【医師監修】

「麻疹(はしか)の原因」はご存知ですか?潜伏期間についても解説!【医師監修】

麻疹(はしか)は、感染力が強いウイルス性の疾患です。かつては日本国内でも広く流行し、子どもの命を脅かす重大な病気でしたが、予防接種の普及により近年では患者数は大幅に減少しました。

それでもなお、ワクチン未接種者や若年層、外国からの帰国者を中心に麻疹の発症が見られます。

また、麻疹は肺炎や脳炎などの合併症を引き起こすため注意が必要です。この記事では、麻疹(はしか)の原因や感染経路まで詳しく解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「麻疹」を発症すると現れる「症状」はご存知ですか?潜伏期間も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

麻疹(はしか)の原因や感染経路

麻疹(はしか)の原因や感染経路

麻疹とはどのような病気ですか?

麻疹は発熱・発疹・咳を主症状とする、麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。
感染者の咳やくしゃみで飛散したウイルスが空気中に放出され、ほかの人がそれを吸い込むことによって飛沫感染します。感染力が強く、免疫を持たない人が感染者と同じ空間にいると、90%以上の確率で感染するとされています。麻疹は子どもの病気というイメージがありますが、乳幼児から大人まで幅広い年齢層で発症する疾患です。特に、免疫力が弱い乳幼児や栄養状態が悪い人は重症化しやすいでしょう。WHOの報告によると、世界的に5歳未満の子どもの死亡原因の上位に挙げられており、医療環境が整っていない地域では多くの死亡者を出しています。日本では予防接種の普及により患者数は大幅に減少しましたが、依然として海外からの流入をきっかけに小規模な流行が発生しています。

原因となるウイルスを教えてください。

麻疹の原因は麻疹ウイルス(Measles virus)で、パラミクソウイルス科モルビリウイルス属に分類されるRNAウイルスです。麻疹ウイルスはヒトのみに感染し、免疫を持たない人々の間で急速に広がります。一度感染すると終生免疫を獲得できるため、予防接種で発症を防ぐことが可能です。麻疹ウイルスは不安定で体外では長時間生存できませんが、空気中の飛沫に含まれる間は感染力を保ち続けます。その一方で、紫外線や熱、一般的な消毒薬には弱く短時間で不活化されます。

麻疹の感染経路を教えてください。

麻疹の主な感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染の3つです。空気感染は感染者の咳やくしゃみ、会話などで飛び散ったウイルスを含む微粒子を吸い込む感染のことです。感染者がいた部屋にその人がいなくなった後でも、2時間ほどは感染力を保持します。飛沫感染は感染者の咳やくしゃみの際に、飛び散る唾液や鼻水に含まれるウイルスを吸い込む感染のことです。接触感染は感染者が触れた物に触れることで、ウイルスが手に付着し、その手でお口や鼻を触ることで感染します。麻疹は、感染者が発症する前から感染力を持っており、発症前の潜伏期末期から発疹が出た後の4日間ほどまで感染が広がります。特に発症初期(カタル期)は感染力が強く、まだ麻疹と診断されていない時期でも知らず知らずのうちに感染を広げてしまうリスクが高いでしょう。

麻疹の潜伏期間はどのくらいですか?

麻疹の潜伏期間は通常10〜12日程度ですが、個人差があり、8日から14日程度の幅があります。潜伏期間はウイルスに感染してから初期症状(カタル症状)が現れるまでの期間のことです。潜伏期間中は自覚症状がないため、感染していることに気付かず、他者に感染を広げてしまう可能性があります。潜伏期間の終わり頃から、すでに感染力を持つため注意が必要です。また、免疫不全状態や栄養状態が悪い患者さんでは潜伏期間が長くなることがあり、逆に多量のウイルスに曝露された場合は潜伏期間が短くなることもあります。

編集部まとめ

女医とママ

麻疹は感染力が強いウイルス性疾患で、感染すると発熱や発疹などの症状が現れます。麻疹を予防するには予防接種が効果的な手法であり、接種を受けることで免疫を獲得できます。

予防接種を受けていない場合や免疫力が低下している人は麻疹に感染するリスクが高まるだけでなく、感染した場合に重篤化しやすいことも特徴です。

麻疹は空気感染するため、感染者と同じ空間にいるだけでも感染する可能性があります。流行地域への渡航前には、事前にワクチン接種歴を確認し、必要に応じて接種を受けることが必要です。

感染後の治療は症状を緩和することが中心になります。重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、感染が疑われる場合は速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。

参考文献

麻疹の現状と今後の麻疹対策について|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト

麻しんについて(ファクトシート)|厚生労働省検疫所FORTH

学校における麻しん対策ガイドライン

MRワクチン|厚生労働省

水痘・麻疹・風疹・流行性耳下腺炎

IASR 45(9), 2024【特集】麻疹2024年7月現在|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト

麻しんについて|厚生労働省

配信元: Medical DOC

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