ペキ子さんは、夫の優一さんと2人暮らし。優一さんは公務員として働く次男で、イケメンかつやさしい性格の持ち主。ペキ子さんにとってはまさに完璧な夫です。
そんなペキ子さんは、幼いころから「完璧な母親」になることを夢見てきました。待望の妊娠がわかると、自作の育児本を渡し、20時就寝や毎朝のスムージー、クラシック音楽を流し続ける生活を始めます。つわりに苦しみながらも体調不良を頑なに否定。ついにはつわり対策のため仕事を辞めたいとまで言い出します。優一さんは、産婦人科の医師に電話でペキ子さんのことを相談し、助産師外来の予約を取ってもらいました。
ところが、助産師外来の予約時間中に病院から帰ろうとするペキ子さんの姿が……。
驚いた優一さんがさりげなく助産師との面談内容について尋ねると、ペキ子さんは不安や悩みがあるかというアンケートで、回答をすべて「いいえ」にしたと話します。優一さんは思わず「大事なアンケートだったのに!」と感情的になりますが、ペキ子さんには軽く受け流されてしまいました。
夫の切り替え















ある夜、ペキ子さんが突然「仕事を辞めてきた」と報告します。
優一さんは驚きますが、つわりがつらかったのだろうと考え、反対はしませんでした。
その後、つわりが落ち着き、元気を取り戻したペキ子さん。
赤ちゃんのドレスをたくさん作り、なぜかつわり対策のスムージーも変わらず続けています。
「自由にさせたほうが家庭は穏やかに保てる」
優一さんはそんなペキ子さんに対し、要望を断る勇気を持ちつつも、
あえて見守る選択をしたのでした。
相手を変えようと真正面からぶつかるだけが、支え方とは限りません。
ただし、すべてを我慢して受け入れる必要もありません。
大切なのは、自分が受け入れられないことには線を引きながら、相手の思いや行動を見守る距離感を持つこと。夫婦であっても、無理に正そうとするのではなく、必要なときに伝え合える関係を築いていきたいですね。

