肺がんを発症した後に食事面で気を付けるべきこととは?メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「肺がんを予防する可能性の高い食べ物」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。
「肺がん」とは?
肺がんは、肺の細胞からできるがんのことです。
初期には症状がなく、進行してから発見されることも多いです。
日本人では特に男性では多く見られ、肺がんによる死亡数も他のがんと比較して高いです。
今回の記事では、肺がんの予防に役立つかもしれない食べ物について解説します。また、食生活や生活習慣についても説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
肺がんを発症した後に食事面で気を付けるべきこと
肺がんを発症した後には、治療やがんによる体調の変化があり、食事面で以前と異なる注意が必要になることもあります。
バランスの良い食事をとる
体力維持や感染症を予防するために、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよくとることが大切です。
どのようにとればよいかについては、厚生労働省と農林水産省が共同で「食事バランスガイド」を提示しています。
高血圧や糖尿病等の持病がない場合には、以下のようなものになります。
・炭水化物:ご飯を中盛り4杯程度
・副菜:野菜やキノコの副菜は小鉢5‐6杯ほど
・肉や魚・卵の主菜:3皿程度
・牛乳・乳製品:2品で牛乳なら1本(200ml)程度
・果物は:ミカン2個くらい
これらの量を、目安にしてみましょう。
消化の良い食物を摂る
抗がん剤治療などによって、吐き気が現れやすくなる場合があります。ご飯や麺類など、炭水化物を豊富に含む食物は消化されやすい傾向があります。
適正なカロリーを摂る
患者さんごとに標準体重は異なります。健康的な体重を維持するため、適正なカロリーを摂ることが大切です。
もちろん抗がん剤などの副作用によって食事が難しい場合には無理ない範囲で食事しましょう。
食べられるものを食べる
食事が義務であると捉えると、食べることが苦痛になってしまうこともあります。
そのため、治療中などで体調がすぐれない場合には、食べられるものを食べたい時間にとることも大切です。徐々に体調が回復してきたら、またバランスやカロリーなどに配慮した食事をとるようにしましょう。
塩分の取りすぎには注意する
高血圧を合併している方は、塩分を摂取しすぎないようにしましょう。
高血圧の治療中の場合には、1日あたりの塩分量は6g未満が望ましいとされています。加工食品の中には塩分多く含まれているものもあります。佃煮や練り物などは、食べ過ぎないようにしましょう。

