頼んでもいない高級食材
「いや、まいちゃん、でもね、私たち、正直、そんなにたくさんあっても…」
「大丈夫!この間テレビでやってたレシピでやるから簡単そうなんだよ、淳さんもいるし、食べきれるよきっと!」
淳は私の顔を見て、困ったように肩をすくめるだけ。こういう時、彼は友人を敵に回すのが嫌で、いつも私に丸投げなんです。もちろん、後でしっかり文句は言うのですが、今この場でまいに立ち向かう勇気がないのは知っています。
「それで、この食材分はあとで割り勘ね!高級スーパーの限定品だから、ちょっと張っちゃったけど、みどりたちの健康のためだしね」
笑顔で、当然のように費用を請求するまい。その態度に、私の心の中でチリチリと音が鳴りました。私のことを思って?本当にそうかな。結局は「私があなたたちに良いことをしてあげた」という満足感と、その対価が欲しいだけなんじゃない?
あの時、はっきり断っていればよかったのかもしれません。でも、その時の私は、まいの勢いに押され、何も言えなくなってしまったんです。こうして、週末の午後、私の平穏な家は、まいの「善意」という名の理不尽な波に飲まれ始めていったのでした―――。
あとがき:善意という名の「侵略」
夫とみどりの穏やかな空間に、まいの「善意」という名の理不尽な波が押し寄せます。まいは、自分が正しいと思い込む強すぎるプライドの持ち主。彼女にとっては「してあげた」という事実が重要で、相手の気持ちや懐具合など眼中にありません。
読者の方の中にも、まいの「コスパが悪い」「身体に悪い」といった一方的な価値観の押し付けに、胃がキリキリするような既視感を覚えた方がいるかもしれません。自分の領域を勝手に侵される、この最初の出来事が、みどりの苦悩の始まりとなります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

