「コーヒー」を飲むと「血圧」がどうなるかご存じですか?飲む際の注意点も医師が解説!

「コーヒー」を飲むと「血圧」がどうなるかご存じですか?飲む際の注意点も医師が解説!

コーヒーと血圧に関係性はある?

コーヒーと血圧は関係性があると考えられています。しかし、影響や効果についてさまざまな研究報告があり、コーヒーを飲むことでどのくらい上がるかなど明確には解明されていません。コーヒーに含まれるポリフェノールのクロロゲン酸は降圧効果があるといわれています。一方、コーヒーに多く含まれるカフェインは血管を収縮させる作用があり、一時的に血圧を上昇させる働きもあります。

高血圧・低血圧の人がコーヒーを飲むとどう影響があるのか

コーヒーを2杯飲んだ場合、一時的に収縮期血圧は3〜5mmHg、拡張期血圧は4〜11mmHg程度上昇するといわれています。しかし、常にコーヒーを飲んでいる人では、この反応が起こりにくいです。適量のコーヒー摂取では、高血圧のリスクは高めないと報告されています。また、1日コーヒーを1〜3杯飲む人で高血圧のリスクが低くなるという報告もあります。コーヒーに含まれるポリフェノールには、降圧作用や抗酸化作用があり、カフェインの昇圧効果を打ち消すと考えられるためです。

食後低血圧になる場合、食前や食後にコーヒーを摂取すると、食後低血圧を予防する効果が期待できます。

コーヒーを飲みすぎるとどうなるのか

コーヒーを習慣的に飲んでいると、心血管疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患による、死亡リスクが減るという報告があります。しかし、1日3杯以上のコーヒーで心筋梗塞発症のリスクが増加しているとの海外の報告や、コーヒーを1日3〜4杯飲む人の死亡リスクが最も低いという日本の報告もあります。現在のところ明確にはなっていませんが、適量でのコーヒーの摂取がおすすめです。コーヒーを飲みすぎると、カフェインの過剰摂取につながる可能性があります。カフェインの過剰摂取で現れる症状は、めまい・心拍数の増加・興奮・不眠・吐き気などです。

カフェインレスコーヒー・デカフェは血圧に影響する?

カフェインレスコーヒー・デカフェは、コーヒーのカフェインを90%以上除いたものです。通常のコーヒーよりカフェインが少ないため、血圧上昇への影響は少ないと考えられます。カフェインレスコーヒー・デカフェはカフェインを全く含まないわけではありません。カフェインレス・デカフェでも、飲み過ぎないようにしましょう。

健康診断や血圧測定の何時間前ならコーヒーを飲んでも良いか

コーヒーに含まれるカフェインは血圧を一時的に上げる作用や利尿作用があります。健康診断の前にコーヒーを飲むと、健康診断の結果に影響する場合があります。コーヒーの摂取は健康診断の前日までにして、当日は水か、白湯(さゆ)の摂取がおすすめです。

配信元: Medical DOC

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