上の子が小学5年生、下の子が小学3年生のころのことです。家族でビュッフェ形式のレストランを訪れたとき、料理の近くで何度も強く咳をする男の子が目に入りました。周囲の大人たちも気づいている様子でしたが、誰も声をかけず、私は迷った末にその子へやさしく声をかけることに。すると次の瞬間、保護者らしき人が駆け寄ってきて、思いもよらない強い口調で言葉を返されたのです……。
「余計なことしないで」保護者に強く言われた私…
ある日、家族でビュッフェ形式のレストランに行ったときのことです。料理を取りに行くと、ひとりで並んでいる小学校低学年くらいの男の子がいました。最初は特に気にしていなかったのですが、その子が料理の近くで何度も強く咳をしていることに気づきました。
周りの大人たちも気づいている様子でしたが、誰も声をかけません。ただ、少し距離を取ったり、表情を曇らせたりするだけでした。近くに店員さんの姿も見えず、このままでいいのだろうか……と迷った末、私は思い切ってその子に声をかけました。
「咳、大丈夫? お料理の近くだから、少し口を押さえられるかな」
できるだけやさしく伝えたつもりでした。すると次の瞬間、少し離れた場所にいた保護者らしき人がこちらに駆け寄ってきて、「うちの子に何か用ですか?」と強い口調で言われたのです。
私は驚きながらも、料理の近くで咳をしていたので気になって声をかけたことを説明しました。すると保護者の方は、「余計なことはしないでください」と不快そうに言いました。
その言葉に、私は一瞬何も言えなくなってしまいました。
すると、近くにいた女性が「この方は責めたかったわけじゃないと思いますよ。お料理の近くだったから、気になったんじゃないかしら」と、静かに声をかけてくれました。
その言葉を聞いた保護者の方は、少し気まずそうな表情を浮かべ、子どもの手を引いてその場を離れていきました。私もその女性に小さく会釈をし、その場を離れました。
自分では、周りの人のことも考えて行動したつもりでした。けれど、保護者の方からすれば、知らない大人に突然わが子へ声をかけられ、驚いたのかもしれません。
この一件以来、同じような場面では、まず店員さんに相談することも選択肢のひとつだと考えるようになりました。それでもあのとき、何も言わずに見過ごすことは私にはできませんでした。
人に声をかけるときは、正しさだけでなく、伝え方や相手の受け止め方にも気を配る必要があるのだと感じた出来事です。
著者: 鈴木ゆり/30代女性/2014年生まれの息子、2016年生まれの娘、夫の4人暮らし/結婚14年目/理学療法士として介護施設に勤務/趣味は旅行、晩酌、掃除は苦手で物を捨てられない。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)

