
看護師・看護学生向けメディア「ナース専科」で、実際の看護現場エピソードをもとにした漫画を連載している、アヤ(@aokitaji)さん。今回紹介する「私は何も持っていない…目も、耳も、体も“持っていない”ある患者さんの話」は、自分の存在そのものを否定してしまう患者との出会いを描いた作品である。
■「私は何も持っていない」と語る患者



本作に登場する患者は、「自分には目も耳も体もない」と話し、自身の存在を否定するような言動を繰り返す。
作品では、患者が抱える深い絶望と、それに向き合う看護師たちの姿が丁寧に描かれている。アヤさんは、看護師漫画を描くうえで「看護師側だけでなく、患者さん側の気持ちにも読者が共感できるよう意識しています」と語った。
■“誰の心にも潜む感情”かもしれない
患者は、コタール症候群の可能性があるとして描かれている。アヤさん自身も、この作品を通して初めて病気を知ったという。
「誰の心にも、この感情は潜んでいるのではないかと思いました」と話し、「その感情を分かち合ったり、癒やし合える人が周囲にいるかどうかで、発症するかしないかが変わるのではないか」と自身の考えを明かした。
また、「20代のころから苦しまれているこの患者さんを思うと切ない気持ちでいっぱいになります」とコメント。「少しでも乾いた心を潤してくれる何かに救われてほしい」と願いを語っている。
■看護師たちへの強い尊敬
アヤさんは、看護師という仕事についても深い尊敬を抱いているという。「たくさんの命を救うやりがいは相当なものだと思います」と話す一方、「救えなかった命や苦しむ人と向き合い続ける重圧は想像を超えるものだと思います」と、その過酷さにも触れた。それでも毎日、患者へ手を差し伸べ続ける看護師たちに対し、「心から尊敬しています」と語っている。
■忘れられない“寄り添い”の記憶
自身の出産時の体験についてもアヤさんはこう振り返る。「次男を出産した際、テキパキ対応してくれた助産師さんと、ずっと寄り添って励ましてくれた研修生の方に本当に救われました」今でも忘れられない思い出になっているという。
「ナース専科」で連載されている漫画は、実際に看護師から寄せられたエピソードがもとになっている。現場で起きた出来事だからこそ、人の心に深く残る作品となっている。
取材協力:アヤ(@aokitaji)
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