
今でこそ舞妓として成功したが、かつて高校進学もせず舞妓になるという夢を選んだ彼女を親も先生も猛反対。クラスメイトからも「舞妓なるとかすごいなぁ。うちなら絶対無理やわぁ」と笑われた。そんな彼女が大事にしてきた言葉が「自分に正直に生きたらいい」だった。これは、幼いころからの親友にもらった言葉だった。その言葉を今、不倫で苦しむ親友に返したのだった。

本作を描いたのは、「月刊少年ガンガン(スクウェア・エニックス)」で商業誌デビューした雪宮ありさ(@yukimiya_7sb)さん。2021年からスタートした彼女の代表作『最果てのともだち』は好評を博し、全3巻(完結)が発行されている。雪宮さんに本作『先斗町舞妓夢小路』について聞いてみた。

――京都を舞台にした本作を描いたきっかけを教えてください。
これは「まんがタイムきららフォワード」の2020年6月号に掲載していただいた読み切り作品です。私が描いた作品の中では最後のアナログ原稿なので思い入れが深いですね。地元の京都を舞台に漫画を1本描きたいな、と思って作ったものです。
――本作を描くにあたって作品に込めた想いは?
女の子同士の、めんどくさいけれどちょっと恥ずかしいくらい柔らかくて温かい友情が好きなので、そういうものを少しでも描けていたらいいなと!あと京都の夜の花街の独特な美しさなど、そんな情景を描けたらいいなと思い、実際に先斗町に赴き、たくさん歩いて写真を撮ったりして描いたので、少しでも先斗町の雰囲気や臨場感を感じていただけたら幸いです。
――新作のご予定は?
今ちょうど新連載の準備中です!今年秋ごろに発表する予定だったのですが、諸事情によって今年中の発表は難しくなりそうで…。でも、よい作品をお届けできるよう、万全な状態で準備を進めつつ、来年以降に作品を発表できればいいなと思っております。気長にお待ちいただければ幸いです…!

雪宮ありささんの作品には、本作以外にも京都を舞台にしたものが多い。「まんがタイムきららフォワード」の2025年7月号では、地元・京都嵐山を舞台に描いたオリジナル漫画『吉岡さんは差し入れがしたい』が掲載された。実際に嵐山にあるお蕎麦屋さんを舞台に、実在する京都のおいしいスイーツなどが登場し、京都好きにはたまらない一作となっている。漫画のストーリーだけでなく、登場人物たちが使う京都弁や、背景の京都の景観などまでじっくり読んでみよう!
取材協力:雪宮ありさ(@yukimiya_7sb)
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