そんな干し方しないで! 防犯のプロが教える『洗濯物の盲点』にゾッ

そんな干し方しないで! 防犯のプロが教える『洗濯物の盲点』にゾッ

多くの人が日常的に行う、洗濯物を干すという行為。実は『防犯』とも深く関係しています。

女性の中には、外から見えにくいように干すなど、日頃から意識している人も少なくないでしょう。

しかし、対策をしたつもりでも『わずかな油断』が被害につながるケースもあるのです。

本記事では、元警察官である筆者の現場経験をもとに、あなたの普段の意識を少しアップデートできるよう、洗濯物と防犯の関係を解説します。

若い女性だけじゃない!?下着泥棒被害の実情

筆者は警察官として下着泥棒の現場を数多く経験してきましたが、被害者の年齢や被害現場は思ったよりもさまざま。

まず、筆者が体験したある現場について紹介します。

当時の現場は、住宅街のアパートの1階。ベランダには女性物の衣類や下着が干されており、外からでも容易に見える状態。

犯人は、通勤途中にその部屋の前を通りかかった際、偶然下着を目にして興味を持ち、数日後に再び現場を訪れ犯行に及んでいました。

つまり『偶発的な盗み』のようでいて、実際には何日も様子を見て『狙える』と判断していたわけです。

洗濯物の写真

※写真はイメージ

一方で、もっと計画的に狙うケースもあります。

中には、被害者と面識がある人物が、SNSなどで得た情報をもとに尾行し、住まいを特定して下着を盗むという事件もありました。

こうした犯行に年齢は関係ありません。若い女性だけでなく、40代や50代の人が被害に遭うこともあります。

共通していた多くは、居住者に男性がおらず、ベランダが人目につかない場所であること。

犯人側から見れば『見られにくく、反撃されにくい』という環境が整っていたのです。

洗濯物は『生活情報』の発信源になる

なぜ、洗濯物が狙われやすいのかというと、生活の一部がそのまま外に『見えてしまう』からです。

洗濯物には、性別・家族構成・勤務時間など、さまざまな情報が含まれています。

例えば、女性物の衣類しか干されていなければ「この部屋は一人暮らしの女性かもしれない」と分かりますし、いつも同じ時間に干され、同じ時間に取り込まれていれば、生活のリズムまで読み取れてしまうのです。

洗濯物の写真

※写真はイメージ

実際に警察からも「洗濯物の干し方やゴミの出し方から、家族構成や在宅時間を推測される恐れがある」と注意を呼びかけられています。

つまり、何気ない『生活のワンシーン』が、犯人にとってはターゲットを選ぶ手がかりになるのです。

洗濯物は本来、清潔で穏やかな日常の象徴。

しかし、防犯の視点で見れば『もっとも無防備な情報発信』でもあるということを忘れてはいけません。

配信元: grape [グレイプ]

提供元

プロフィール画像

grape [グレイプ]

毎日立ち寄るコンビニ、通勤で使う駅、何気なく通り過ぎた街並…。 日常で見落としがちな出来事や話題のニュースを、grape 独自の視点で切り取り、お届けしています。 「みんなはどう思っているの?」「なるほど!ほんとそれ」「ハッとした」 人の『優しさ』にフォーカスしたgrape のコンテンツで、毎日のほんの『5分間』をより充実したものにしませんか。