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「うどん」の血糖値上昇は“食べ方”が原因?「糖尿病」を防ぐ3つの対策【医師監修】

「うどん」の血糖値上昇は“食べ方”が原因?「糖尿病」を防ぐ3つの対策【医師監修】

うどんはGI値が80前後と高く、白米と並んで血糖値を上げやすい食品として知られています。主成分であるでんぷんが素早く分解される構造と、食物繊維の少なさが重なることで、食後の血糖値が急上昇しやすい状態を生みやすくなります。柔らかい食感ゆえに咀嚼が少なくなる点も、血糖値の変動に影響を与える要因のひとつです。

井筒 琢磨

監修医師:
井筒 琢磨(医師)

江戸川病院所属。専門領域分類は内科(糖尿病内科、腎臓内科)
2014年 宮城県仙台市立病院 医局
2016年 宮城県仙台市立病院 循環器内科
2019年 社会福祉法人仁生社江戸川病院 糖尿病・代謝・腎臓内科
所属学会:日本内科学会、日本糖尿病学会、日本循環器学会、日本不整脈心電図学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本心エコー学会

うどんが血糖値スパイクを引き起こしやすい理由

このセクションでは、うどんがなぜ血糖値スパイクを起こしやすいのか、その構造的な背景について解説します。うどんの成分と消化の仕組みを理解することで、食後の血糖値変動を予防するための第一歩が見えてきます。

うどんのGI値が高い理由とそのメカニズム

うどんが血糖値に与える影響を理解するうえで欠かせないのが、GI値(グリセミック指数)という概念です。GI値とは、食品を食べた後に血糖値がどれほど速く、どれほど高く上がるかを示す指標で、数値が高いほど血糖値を急激に上昇させやすいとされています。

うどんのGI値は80前後とされており、白米(約70〜80)と並んで高い部類に入る食品です。これは、うどんの主成分である小麦粉のでんぷんが、消化酵素によって素早く分解されやすい性質を持っているためです。特に、うどんは製造工程で小麦粉を練り上げてグルテンを形成しますが、柔らかく仕上げた麺はでんぷんの分解をさらに速める構造になっています。

また、うどんは麺自体の食物繊維がそれほど多くなく、血糖値の急上昇を緩やかにしてくれる成分が少ない点も見逃せません。食物繊維は消化を穏やかにし、糖の吸収を遅らせる働きがありますが、うどん単体ではその効果を十分に得ることが難しい状況です。一般的に、GI値が70以上の食品は「高GI食品」と分類され、うどんはこの範囲に含まれます。

さらに、うどんは「噛む回数が少なくて済む」という柔らかさも影響します。よく噛まずに飲み込むような食べ方をすると、消化管での処理が速まり、糖が一気に血液中に流れ込むことにつながります。柔らかい食感はうどんの魅力のひとつですが、その特性が血糖値スパイクを起こしやすい一因にもなっているのです。

血糖値スパイクとはどのような状態か

血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急激に上昇し、その後また急速に下降する現象のことです。通常、食事をすると血糖値は緩やかに上昇し、インスリンというホルモンの働きで一定時間後に正常範囲に戻ります。しかし、GI値の高い食品を大量に摂取したり、食べ方が適切でなかったりすると、この上昇が急峻になり、スパイク(急激な山型)を描くようになります。

うどんを食べること自体が直接病気の原因になるわけではありませんが、食べ方や頻度、組み合わせを工夫することが、血糖値の急激な変動を抑えるうえで重要なポイントになります。

問題なのは、このような急激な血糖値の変動が繰り返されることで、身体への負担につながる可能性がある点です。
特に、糖尿病の前段階である耐糖能異常の状態では、インスリン分泌のタイミングが遅れやすくなり、食後の血糖値が大きく上昇したあとに急激に低下する反応性低血糖が起こる場合があります。反応性低血糖では、食後2〜3時間ほどで強い空腹感やだるさ、冷や汗、動悸などの症状がみられることがあります。

一方で、食後に眠気を感じること自体は健常な方でも起こりうる生理的な反応であり、必ずしも反応性低血糖が原因とは限りません。食後の血流変化や自律神経の働きなど、さまざまな要因が関与していると考えられています。
また、血糖値スパイクが慢性的に続くと、膵臓(すい臓)へのダメージが蓄積し、インスリンを分泌する機能に影響を与える可能性があります。長期的には糖尿病のリスクを高める要因のひとつとして考えられており、健康診断で血糖値や糖化ヘモグロビン(HbA1c)を定期的に確認することが大切です。

うどんを食べること自体が直接的な病気の原因になるわけではありませんが、血糖値の急激な変動を抑えるうえでは食べ方や頻度、組み合わせを工夫するとよいでしょう。

まとめ

うどんは低脂肪で食べやすく、体調不良時にも取り入れやすい食品ですが、「消化が良い=健康に良い」と単純に考えるのではなく、血糖値や塩分、栄養バランスまで含めて考えることが大切です。
特にうどんをはじめとする麺類は、糖質中心になりやすいことに加え、つゆやスープによって塩分やカロリーの摂取量が増えやすい特徴があります。

また、早食いや単品での摂取が続くと、血糖値の急激な変動につながる可能性もあります。そのため、卵や肉、野菜、海藻類などを組み合わせて栄養バランスを整えることや、つゆを飲み干しすぎないこと、適量を意識することが重要です。

うどんは食べ方や頻度を工夫しながら取り入れることで、健康的な食事として楽しむことができます。食事内容や血糖値管理について不安がある方は、糖尿病内科や管理栄養士へ相談し、自分に合った食事スタイルを見つけていくことをおすすめします。

参考文献

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

農林水産省「食事バランスガイド」

日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」

配信元: Medical DOC

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