
尾美としのりが、松本幸四郎が主演を務める時代劇「鬼平犯科帳」シリーズの最新第8弾「本所の銕(てつ)」(市川染五郎主演)および第9弾「密告」(幸四郎主演)より、新たなレギュラーキャストとして出演することが決定。5月26日に東京・浅草公会堂にて開催されたファンイベント「鬼平犯科帳祭」にて発表された。
■「本所の銕」は原作「密告」から着想を得たオリジナルストーリー
本作は、時代小説の大家・池波正太郎の三大シリーズの一つとして知られ、累計発行部数3000万部を超えるベストセラー時代小説『鬼平犯科帳』を原作にした時代劇シリーズ。
「本所の銕」は、原作の「密告」で描かれた若き日の平蔵・長谷川銕三郎時代のエピソードに着想を得たオリジナルストーリー。「密告」へと繋がる前日譚となり、銕三郎を演じる染五郎が主演を務める。「密告」は、幸四郎演じる平蔵が過去と向き合う姿を描き、2作連なった物語となっている。
■かつて木村忠吾を演じた尾美が、相模の彦十役としてシリーズに復帰
尾美が演じるのは、同シリーズでこれまで火野正平さんが演じてきた密偵・相模の彦十役。かつて中村吉右衛門さん主演の「鬼平犯科帳」シリーズで長年、同心の“うさぎ”こと木村忠吾役としてレギュラー出演していた尾美が、今作では平蔵を支える彦十役を演じる。彦十は第8弾&第9弾両作品に登場し、若き日の銕三郎の無頼仲間、そして現在の平蔵の密偵として活躍。なお、「鬼平犯科帳」シリーズで異なる2つの役でレギュラー出演するのは、尾美が初となる。
同ファンイベントのステージ上で、幸四郎と共に登壇した尾美は、本作と同役に向けて熱い思いを告白。客席に集まった「鬼平」ファンからは大きな拍手と笑いが沸き起こり、温かな雰囲気に包まれた。
■尾美としのり(相模の彦十役)コメント
ーーオファーを受けたときの率直な感想
いや、無理無理無理…怖い怖い怖いって感じでしたね。やっぱり「鬼平」シリーズは面白いんですよね。それをまた違う役で出るっていうことは、視聴してくださる方々にとって邪魔になるんじゃないかなと。(中村吉右衛門さん主演シリーズでは、江戸家)猫八師匠が彦十をやっていらっしゃって、ずっと一緒にお芝居をしていましたので、自分の実力じゃ厳しいんじゃないかなと思っていまして。そして、火野さんの彦十を見て、これはよりやらない方がいいな…と思って、逃げの態勢に入っていました(笑)
ーーでは、オファーを受けた理由は?
話を聞いたのが、年末だったんですね。そのときに、「尾美さんがいい返事をくれないと1月の5日か6日に京都から山下(智彦)監督が説得に来る」と言われて、それはちょっと…と思って(笑)、お受けさせていただきました。
ーー実際に彦十役を演じてみての感想は?
クランクインが「密告」のラストシーンからで、そのときに幸四郎さんと2人で芝居をするっていうのが本当に緊張して、何にも覚えてないんですよね(笑)。
ーー尾美さんにとって「鬼平犯科帳」とは?
長年出演させていただいて、自分自身、そして俳優としても作ってもらった作品です。最初の話に戻りますが、大切な作品ゆえに関わらない方がいいかなと思っていました(笑)。
取材・構成・文=戸塚安友奈
■第8弾「鬼平犯科帳 本所の銕」あらすじ
京に赴いていた長谷川平蔵(幸四郎)と旧友・岸井左馬之助(山口馬木也)は青春時代の出来事を思い出していた。平蔵がまだ銕三郎と名乗り、「本所の銕」と呼ばれ放蕩無頼な青春時代を送っていた頃。博打と酒に沈溺し、道場から足が遠のいていた銕三郎(染五郎)に、無頼を従えた御家人・横山小平次(駒木根葵汰)が近づいてくる。銕三郎は小平次を相手にしなかったが、執念深い小平次は銕三郎の後を付け回し、やがて銕三郎の周囲の人間にも近づいていく。
■第9弾「鬼平犯科帳 密告」あらすじ
長谷川平蔵の留守中、火付盗賊改方に賊の押込みを知らせる密告状が届く。真偽のほどは定かでなかったが筆頭与力・佐嶋忠介(本宮泰風)らが出張ると、密告の通りに盗賊・伏屋の紋蔵(駒木根)一味が押込みを働いており一網打尽にする。首領の紋蔵を取り調べると、「自分は平蔵の息子だ」と言う。京から戻り紋蔵と対面した平蔵は、紋蔵が放蕩無頼の青春時代に温情をかけた町娘・お百(山田真歩)の息子だと気が付く。平蔵は密告状の主がお百だと推察するが、彼女の身には危機が迫っていた。

