「テレビつけっぱなし」が生む、会話のきっかけとリズム感
一方、別のユーザーによる「家でテレビを付けっぱなしにするとコミュ力が健常者に近付く」というシンプルな一文も、わずか数日で8万以上の「いいね」を集める大反響となりました。
この現象を、あるユーザーは、「家でテレビを付けっぱなしにする」→「番組内容を知っている」→「人の輪に加われる(話題が共有できる)」→「コミュニケーションの機会が増える」という流れで分析しています。つまり、テレビが提供する共通の話題が、会話の苦手な人にとっての「入り口」になっているという実感が共有されたのです。
別のユーザーも「浅く広く時事ネタや流行ネタを仕入れることができるので、当たり障りのない会話のネタが使えるのがいい」と指摘。バラエティ番組などで見られる軽快なやり取りは、無意識のうちに「会話のリズム」を学習させている側面があるようです。この議論は、別のまとめサイトでも活発に議論され、数千のアクセスを記録しました。
現代のコミュニケーションと「インプット」の価値
こうした共感の背景には、現代人が抱える「SNS疲れ」と「リアル会話」のギャップがあります。Xなどでは短文中心の即時的な反応が主流ですが、実際の対話では「聞く力」や「リズム感」が不可欠です。
しかし、これらのメディア活用法には賛否両論もあります。テレビ派からは「ネガティブ情報ばかりで気鬱になる」との懸念、ラジオ派からも「しゃべりが上手い芸人に限る」という辛口意見が寄せられました。
一方で、「本当のコミュ強は『喋らせるのがうまい』」という深掘りした意見もあり、結局のところ、会話が苦手な人は「日常会話用のボキャブラリーが少ないだけ。ラジオが効く」という過去の指摘が再び脚光を浴びています。
結局のところ、コミュ力向上に重要なのは、「インプット」の質と量です。この機会に、オールドメディアへのアレルギーを逆手に取り、プロの会話術が詰まったラジオやテレビを、会話力向上のための教材として活用してみてはいかがでしょうか。
(LASISA編集部)

