
永作博美が主演を務める火曜ドラマ「時すでにおスシ!?」(毎週火曜夜10:00-10:57)。5月26日放送の第8話では、鮨アカデミーのボウリング大会が開催され、主催者である横田学長のコミカルな魅力が存分に発揮された。そこで今回、鮨アカデミーの学長・横田宗満役を務める関根勤にインタビューを敢行。役柄への思いや撮影現場の雰囲気、キャストとの裏話を語ってもらった。
■50歳主婦が第二の人生を歩みだす姿を描く“人生応援ドラマ”
本作は、“飯炊き3年握り8年”といわれる伝統ある鮨職人の世界と、現代の価値観が交差する鮨アカデミーの中で描かれる、「笑いあり! ロマンスあり! そして美味しいおスシあり!」 の完全オリジナルの人生応援ドラマ。
「子育て卒業」という大きな一区切りを迎え、50歳で久しぶりに自分の時間と向き合うことになった待山みなと。これまでいつも「誰かのため」に全力で走り続けてきたみなと(永作)が、ひょんなことで足を踏み入れたのは、3ヶ月で鮨職人になれるという“鮨アカデミー”。
そこで待ち受けていたのは、鮨へのリスペクトが強すぎる堅物講師・大江戸(松山ケンイチ)や、世代も個性もバラバラな仲間たちだった。そんな“鮨アカデミー”でのさまざまな出会いによって、みなとは自分のために“第二の人生”の一歩を踏み出していく。
また、これまで誰かのために一生懸命走り続けてきたみなとと、ある事情で他人と深く関わるのを避けてきた大江戸という正反対な2人は、新たに飛び込んだ環境で心を通わせていく。

■「『この学長はいろんなことを分かっている人なんだな』と感じました」
――本作の出演を聞いて、率直にどんな感想を持たれましたか?
久しぶりの連ドラのオファーだったので、うれしかったですね。ただ、不安もありました。以前、自分が出たドラマを見返すと、もしかしたら厳しく見すぎなんだろうけれど、ちょっと浮いているように見えちゃうんですよ。だから、ちゃんと作品に溶け込めるかなって。
12年前に出演した「烈車戦隊トッキュウジャー」(テレビ朝日系)は、戦隊ものだったこともあって、快活にやれば浮かなかったんですけど…。でも今回は、少し恋愛要素もありつつ、みんなが成長していく素敵な物語なので、僕の怪しげな雰囲気が邪魔しないかなと。それがちょっと心配でした。
――横田学長をどのように演じていますか?
松山ケンイチさん演じる大江戸先生を、横田さんは大江戸先生の師匠に頼まれて引き取っているので、第1話から第3話までは、どうしても厳しくなってしまうんですよね。第1話では「“おすしの約束”を守ってくださいね」と心配して、第2話では「これ、ビジネスの場なんですよ」と厳しいことばかり言ったり。
僕の持ち味がなかなか出せなかったんですけど、第5話で少しらしさが出せて、第8話では爆発させることができました。キャスティングしていただいた意味というか、自分の真骨頂を出せたなと。ここから最終話までは、僕も柔らかい感じでいられるみたいなので、気が楽になっています(笑)。
うちの鮨アカデミーは、お鮨の技術を学ぶだけではなく、みんなが仲良くなって、新しい友人を作って、社会人としても成長していってほしいという願いが込められているんですよね。なので、僕自身も最初の頃より、横田さんのことを「この学長はいろんなことを分かっている人なんだな」と感じました。思ったよりスケールの大きい人でした。

■オーダー通りの投球に「みんなに拍手してもらいました(笑)」
――第5話では、大江戸と対峙するシーンで鮨のおもちゃで遊ぶ場面もありましたね。
流れの中でおもちゃの魚を釣り上げながら、「生徒さんたちのやる気を引き出してくださいね」というセリフを言うのですが、もしうまく釣り上げられなかったら、監督から「ここは別撮りします」と言われていたんです(笑)。何とかやってやろうと思って、集中してワンカットでやりました(笑)。ゲームは強いんですよ。
――第8話の横田学長主催のボウリング大会のシーンの撮影はいかがでしたか?
普段の撮影ではあまり絡めていないのですが、支度部屋ではみんなでわいわいしゃべっていて。ボウリング大会のシーンでは、撮影の合間もみんなと一緒だったので、いろいろ話していました。楽しかったですね。
横田さんは、ボウリングがやりたくてしょうがないわけですよ。「第一投、行きます!」という時に、監督から「張り切っているのに下手という設定にしたいので、できれば1本か2本だけ倒してください」と言われたんです。
僕らの世代って、中学、高校、大学と、ずっとボウリングをやっていた世代なんですよ。さらに、「ザ・スターボウリング」(1983年~1998年、テレビ東京)で、毎週プロと組んで対戦していたこともあって、「ここに投げればあそこに行く」という感覚はプロに教わっていて、ちょっとだけできるんです。
だから、監督の要望通り見事に1本だけ倒せて、みんなに拍手してもらいました(笑)。逆に「ストライクを取ってください」と言われたら、どうしようかと(笑)。1本だから思い切って狙えました。

■主演・永作博美の繊細な演技に脱帽
――永作さんの印象を教えてください。
永作さんは、昔から一緒に仕事をしているのですが、変わらずかわいらしいですね。でも、かわいいだけではなくて、オンエアを見ていても、第1話からものすごく繊細なお芝居をされていて、とても素敵だなと思います。
――松山さんとは共演シーンが多いですが、撮影現場でどんなお話をされていますか?
松山さんとは、彼も出演していた「リブート」(2026年、TBS系)の話をしましたね。それに、昔の映画もよく見ているらしく、「勝新太郎さんがすごかった」とか、黒澤明さんの映画の話とか。いろいろな話ができて楽しかったです。
――立石船男役の佐野史郎さんとの共演についてはいかがですか?
佐野さんとは年代が近いので、話題も合うんですよ。僕も佐野さんもクレージーキャッツが大好きで、この間もメイク中にずっとその話をしていました。
佐野さんはお笑いも好きで、植木等さんのギャグに「お呼びでない? こりゃまた失礼いたしました」というのがあるんです。それで、佐野さんのセリフに「これはまた失礼いたしました」という言葉があった時、つい「こりゃまた失礼いたしました」と言ってしまったらしくて(笑)。
佐野さんも、同年代の方がなかなか撮影現場にいないそうで、今回僕がいるので楽しいって言ってくれて。僕も佐野さんといると、この世代ならではの話題ができるので楽しいです。

■「みんながハッピーになっていく姿を一緒に見届けられる作品」
――番組グッズにもなっている横田学長の日めくりカレンダーが劇中に出てくるのも印象的です。
すごく好評らしいですね(笑)。僕が出ていない回でも、あのカレンダーは映っていて。孫に「今回ドゥドゥ(関根の愛称)、出てないよ」と言ったら、「2回出てたよ。これ(カレンダー)と、ティッシュで出てたよ」って教えてくれて。
ポスターや本なんかもあって、そういうところでコメディーっぽさが出ているので、良かったなと思っています。僕自身も、毎話出ている感じがしてうれしいんです。
――どう撮影されたのですか?
僕、文字が入ることを知らないまま、お鮨を持ってみたり、「どうぞ」というポーズをしたりして。確か、顔合わせの前にスタジオへ入って、白衣を着て撮ったんです。
その時、スタッフさんたちも来てくださって、すごく気が楽になったんですよ。撮影でバンバン笑いが取れたので(笑)。「これでスタッフさんから信用を得たぞ」と思いました。
出来上がったカレンダーは見事ですよね。しかも何月とも書いていないので、毎月使えるんですよ。年数も書いていないから、擦り切れるまで使ってほしいです。
――最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
待山さんも成長して、息子さん(渚/演:中沢元紀)も一時は落ち込んでいましたけど、みんなが成長していく物語なんですよ。だから、最終話に向かって、みんながハッピーになっていく姿を一緒に見届けて、「良かったね」って言える作品になっています。ぜひ応援しながら見ていただきたいです。
本当に嫌な人が一人も出てこない、温かくて素敵なドラマです。そんな作品に参加できて、本当に良かったと思っています。


