「仕事にならないので休みます」
アイドルグループ「嵐」のライブツアー「ARASHI LIVE TOUR 2026 『We are ARASHI』」東京ドーム最終公演が5月31日、開催されます。オンラインの生配信も予定されており、嵐を応援してきたファンにとっては、忘れられない日になりそうです。
一方で気になるのが“嵐ロス”。SNS上では、翌日の6月1日に向け、「仕事にならないので有休を取る予定」「仕事のミスが増えると思うので、あらかじめ休みます」というファンの投稿も相次いでいます。
中には、「立ち直れないので1週間は休みます」というファンや、「妻がその日は何もできないというので僕が休みをとりました」というファンの家族からの投稿もありました。
一方で、職場の事情などから、「休めそうにない」「有休とれなかった」と嘆くファンもいます。
有給休暇はどこまで労働者の自由に取得できるのでしょうか。今井俊裕弁護士に聞きました。
●有休取得日は原則として労働者が決める
──「嵐の活動終了で立ち直れない」という理由で有給休暇を取ることに法的な問題はありますか。
有給休暇を取得する権利は労働基準法で定められています。法律の要件をみたす従業員に対して、会社には有給休暇を付与する義務があります。法律では、取得要件や取得日数などについて、最低基準が定められており、その基準と同じかそれを超える条件を会社は定めなければなりません。
有給休暇の取得条件をみたした場合、その権利を行使して具体的に会社を休む日については、原則として従業員に決める権利があります。
そして、従業員が申し出たその日に休まれてしまうとその職場の正常な運営に支障がある場合にだけ、会社には「変更する権利」があります。
また従業員が具体的な日を決めて会社へ申し出るにあたって、なぜその日に休みたいのかという理由を告げる義務はありません。
今回のように自分がファンであるアイドルグループが活動終了することにショックを感じて「仕事が手に付かないので有給休暇をとりたい」という理由であっても法律的には問題ありません。
【取材協力弁護士】
今井 俊裕(いまい・としひろ)弁護士
1999年弁護士登録。労働(使用者側)、会社法、不動産関連事件の取扱い多数。具体的かつ戦略的な方針提示がモットー。行政における、開発審査会の委員、感染症診査協議会の委員を歴任。
事務所名:今井法律事務所
事務所URL:http://www.imai-lawoffice.jp/index.html

