
松本幸四郎が主演を務める時代劇「鬼平犯科帳」シリーズの最新第8弾「本所の銕(てつ)」(市川染五郎主演)および第9弾「密告」(幸四郎主演)が、特別先行版「鬼平犯科帳 本所の銕/密告」として7月10日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかにて上映される。これを記念して、本作のファンイベント第2回「鬼平犯科帳祭」が5月26日に東京・浅草公会堂にて開催され、「本所の銕」より主演を務める市川染五郎、共演の中島瑠菜、阿佐辰美、駒木根葵汰の4人が登壇した。
■「本所の銕」は原作「密告」から着想を得たオリジナルストーリー
本作は、時代小説の大家・池波正太郎の三大シリーズの一つとして知られ、累計発行部数3000万部を超えるベストセラー時代小説『鬼平犯科帳』を原作にした時代劇シリーズ。
「本所の銕」は、原作の「密告」で描かれた若き日の平蔵・長谷川銕三郎時代のエピソードに着想を得たオリジナルストーリー。「密告」へとつながる前日譚となり、銕三郎を演じる染五郎が主演を務める。「密告」は、幸四郎演じる平蔵が過去と向き合う姿を描き、2作連なった物語となっている。
■市川染五郎&阿佐辰美が念願の殺陣シーンを振り返る
この日、「密告」の完成披露後、まずは幸四郎と尾美としのりが登壇。尾美が火野正平さんの後を受け、相模の彦十役として新たなレギュラーキャストとして出演することが発表された。その後、「密告」のアフタートーク番組の公開収録を行うため、染五郎、中島、阿佐、駒木根の4人が登壇し、盛大な拍手で迎え入れられた。
まずは、司会の佐野瑞樹アナウンサーから「お気に入りのシーンや思い出に残るシーンは?」と問われ、染五郎が口を開く。「前回出させていただいた劇場版『血闘』と『本所・桜屋敷』のときは、木の棒みたいなものを使って立ち回りをさせていただいて、意地でも刀を抜かないというのが銕三郎らしいところだったんですけど、今回ついに刀を抜くということで。峰打ちと言って刃ではない方で叩く戦い方だったのですが、自分より大柄な相手と立ち回りをさせていただき、阿佐さんともがっつりと殺陣をご一緒できてとてもうれしかったです」と、本作での見せ場を振り返った。
劇中で銕三郎に助太刀をする若き日の左馬之助を演じた阿佐は、「念願でした。『血闘』を映画館で観て、なんで左馬之助がいないんだってずっと思っていて。僕自身も銕三郎の隣に立ちたいし、左馬之助もそう願っているだろうなと思っていた中での、待望の出演だったので、本当に僕も大好きなシーンです」と喜びを噛み締める。2人のコンビネーションについて聞かれると、阿佐が「最高でしたよね」と染五郎に微笑みかけ、染五郎も「最高でした」と即答した。
■中島瑠菜が染五郎を絶賛&駒木根葵汰は一人二役の悪役ぶりを回顧
また第2弾の劇場版「血闘」に続き、銕三郎に寄り添う若き日のおまさ役で出演した中島は、「私はやっぱり銕さんが信念を持って行動するシーンが本当に心に残っていて…。戦ってる姿もやっぱりカッコいいなって思いました」とコメント。それを受けて、染五郎は「おまさもカッコよかったですよね。前回よりもパワーアップしていて素敵でしたね」と微笑んでいた。
一方で、「本所の銕」「密告」共に出演している駒木根は、2つの物語の鍵を握る、御家人・横山小平次/盗賊・伏屋の紋蔵の一人二役を演じ分けている。迫真の悪役ぶりに会場からは拍手が湧き起こり、「ちょっと出てくるのが怖かったです」と漏らしていた駒木根は安堵の表情に。染五郎は「銕三郎として対峙する上で、敵役として本当に憎たらしくやっていただいたので、本当にありがたかったです」と絶賛した。
■客席から松本幸四郎がサプライズ登壇!「泣きました」と息子たちを大絶賛
イベント後半の観客からの感想&質問コーナーでは、客席から次々と手が挙がる中、突如「あの、一つよろしいですか?」と声が上がる。客席に紛れていた幸四郎本人が立ち上がり、「先ほど、阿佐さんが駒木根さんのことを…」とまさかのサプライズ登場。これには染五郎も思わず「…え?」と驚きの声を漏らす。
そのまま佐野アナウンサーに促されて壇上に上がった幸四郎は、「密告」の感想を尋ねられると、「初めて完成したのを観たんですけど、本当に感動しました。出てる人が言うのもアレなんですけど、本当に素敵な作品ができたなと。それに関われて本当によかったなと…泣きました」と熱く語る。続けて、「それと…若いって悔しい…」とつぶやくと、会場からドッと笑いが起こった。
佐野アナウンサーから「染五郎さん、夢の共演いかがですか?」と急に振られた染五郎は、「いかがですか…?」と口ごもりながらも、「まずはすみません、本当に。お騒がせしまして、申し訳ございません!御三方(登壇者の他3人)に謝罪を申し上げたいです(笑)」と頭を下げる。その仲睦まじい親子の姿に、会場からは大きな拍手が上がり、ほっこりした空気に包まれた。
取材・構成・文=戸塚安友奈

