
子どもの頃から漫画が好きで、ユーモアあふれる作品を描いている漫画家・宮野シンイチさん(@Chameleon_0219)。X(旧Twitter)で公開している「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画だ。今回は、Xに投稿されているなかから夜逃げした車いすの女性について紹介する。
■「図々しい人間」と描かないで…車いすの女性の言葉



無事に夜逃げ先のアパートに到着した、宮野さんたち夜逃げ屋と依頼者の3人。社長が「これから1人でやっていけそう?」と尋ねると、車いすのホノカさんは「母が亡くなってからずっと1人で生活してきましたから、もう慣れっこです」と答える。
社長は宮野さんに、ホノカさんと散歩がてら周辺施設を回るよう指示した。宮野さんがホノカさんの車いすを押して近所を散歩していると、川辺で休憩することに。宮野さんが自分が漫画家を目指していることを打ち明けると、ホノカさんは驚いた様子を見せる。宮野さんがホノカさんのことを描いてもよいか聞くと、「描いてもよいけど、図々しい人間という描き方はしないでほしいな」と話した。
障害を持つホノカさんは、これまで自分なりに一生懸命生きてきた。宮野さんは、今まで障害を持つ人を弱い人間だと思っていたが、ホノカさんの姿を見て「かっこいい」と感じる。ホノカさんは少し照れ笑いをして、2人はアパートへ戻った。
作業が終わった社長と宮野さんはワゴンに乗り、ホノカさんに別れのあいさつをする。ワゴン車が出発すると、ホノカさんは車が見えなくなるまでずっと頭を下げて見送ってくれた。宮野さんは、この姿を一生忘れないと思ったという。
■「今も生きている」作者が明かす依頼者の現在
夜逃げをした後、ホノカさんは元気に暮らしているのだろうか。宮野さんは「詳細は特定を避けるため話せないが、こうして作品に登場しているということは、詳細を聞くために再度インタビューさせていただいたので、安全な所で今も生きているということだ。元気だ」と語った。
取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

