
見上愛と上坂樹里がW主演を務める連続テレビ小説「風、薫る」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)の第45回が5月29日に放送。直美(上坂)が寛太(藤原季節)に実の母に関する情報を聞く様子や、看病婦と看護婦見習いの関係性が少しずつ変わっていく姿が描かれた。(※以下、ストーリーのネタバレを含みます)
■「産み落とした人の顔を見てみたい」直美が語った本音と、聞き耳を立てる吉江
ある日、直美は吉江(原田泰造)の教会で寛太と会う。そこで、直美が寛太に調査を依頼していた、実の母と思われる女郎・夕凪(ゆうなぎ)の情報を知らされる。それは、25年ほど前まで品川で人気の女郎であったこと、しかしある男と一緒に足抜け(逃亡)をしたとみられ、現在の確かな行方は誰も知らないということだった。
いまさら母親の情報を知りたがる直美に対し、寛太は「なんで今更?二十歳超えて仕事も決まって、あんな善意の塊みたいな人も周りにいて」とその真意を問いかける。すると直美は、「病院で実習するようになって色んな人に出会って、産まれたばかりの子、死にそうな人、いいやつもいやなやつも。そしたらどんな人なのか見てみたくなって。私をこの世に産み落とした人の顔も。見てどうしたいのか私にもわからない」と、看護の現場を経験したからこそ芽生えた、切なくも複雑な胸の内を明かすのだった。

■「きみの仕事は『なんか』なんかじゃない」夫・康介がフユに伝えた敬意
一方、ベテラン看病婦のフユ(猫背椿)が仕事から自宅へ戻る。夫・康介(シソンヌ・じろう)のために用意しておいた急須を開けると、やはりりん(見上)たちが指摘していた通り、日中に水を飲んだ形跡がない。
甲斐甲斐しく世話をするフユに対し、康介は「俺には分からないが、フユ、きみの仕事は『なんか』なんかじゃない」と、りんから受け取った言葉を噛み締めるように優しく語りかける。その言葉に、思わず涙があふれそうになるフユ。さらに康介が、りんたちから手土産でもらった飴を差し出すと、それを口に含んだフユは「甘い…」と頬をほころばせるのだった。
翌日、フユはりんたちに手術介助の技術を教えることを承諾する。「私が楽になるって気づいたから」といつもの調子で不愛想に口にしつつも、「飴喜んでた、主人が。ありがとう」と、りんを真っ直ぐ見て心からのお礼を伝えるフユの姿があった。

■それぞれの事情、それぞれの素顔…そんな中、小野田の容態が急変する
病院内でも、看病婦と見習いたちの間で心の交流が生まれ始めていた。ツヤ(東野絢香)は喜代(菊池亜希子)に対し、自分も子どもができずに離縁されてしまった過去があることを打ち明け、涙を流す。一方、ベテラン看病婦のヨシ(明星真由美)は、お嬢様育ちのしのぶ(木越明)にガーゼの切り方を厳しく指導。しかし、しのぶは少しも凹むことなく、「ヨシさん呉服屋で働けますわ。わたくし呉服屋の娘なので」と持ち前のお嬢様ぶりを発揮する。
りんはフユの指導のもとで手術介助に入る。しかし、フユから告げられた「この仕事はね、家事だと思ってやらないと間違えるよ」という言葉の真意を、りんはまだ掴めずにいた。
看病婦と看護婦見習いたちの関係性が少しずつ、しかし確実に変わり始めている様子を、久々に病院を訪れたバーンズ先生(エマ・ハワード)は微笑ましく見守る。自分の不器用さを自覚する直美は「別の診療科に行った方が患者のためになる」と打ち明けるが、バーンズ先生は「人には向き不向きがありますから。命に向き合う看護の仕事は特にそうです」と、優しくその選択を肯定する。
そんなある日、ゆき(中井友望)が担当する入院患者・小野田(宮地雅子)の容態が急変。突然の事態に、ゆきは激しいショックからその場に座り込み、動けなくなってしまう。

■看病婦それぞれの背景に涙 緊迫シーンで吉江の存在感に「たまらない」の声
看病婦と看護婦見習いたちが互いに寄り添い、関係性が変わっていくプロセスが丁寧に描かれた今回。SNS上では「看病婦さんたちにもそれぞれの事情や思いがあったんですね」「フユさんと康介さんの間にも、いい風が吹いてよかったなぁ」「甘い飴がみんなの心をほぐしてくれたんだね」といった温かい感動のコメントが集まった。
また、寛太が直美に夕凪の情報を伝えるシリアスなシーンでは、背後で2人の会話を心配そうに立ち聞きしている吉江の姿に注目が。「吉江先生待っていました!」「盗み聞きしているときの吉江先生の顔がたまらない(笑)」「思い切りバレてるよ!」など、緊迫した展開の中での絶妙な存在感に対しツッコミが寄せられている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部

