思いどおりにならないと激怒し、妻や子どもの物を壊す夫・ヒドシ。身重の妻を炎天下に置き去りにしたり、新生児の夜泣きに怒りをぶつけたりと、モラハラ行為は次第にエスカレートしていきます。妻のコヨリさんは、「こんな人と結婚したなんて知られたくない」という思いから誰にも相談できず、ひとりで苦しみを抱え込むことに。心身ともに限界を迎えた彼女は、ついにSNSへ胸の内を吐き出します。
産後1年の自分へのご褒美として買った化粧水を夫に割られ、誰にも言えない苦しみをSNSに吐き出したコヨリさん。すると、思いがけず投稿が大バズり。恐る恐るコメント欄を開くと、そこには「大切にしてたコスメ壊すなんてひどい」「許せない」といった見ず知らずの人たちからの温かい共感の言葉が溢れていました。
そのやさしさに触れたコヨリさんは「私、こんなに傷ついてたんだな……」と自分の本心に気づき、声をあげて泣き崩れます。しかし、ひとしきり泣いて少し冷静になったコヨリさんの目に、ある1件のコメントが飛び込んできます。
この子にとっては、たったひとりのパパ……












コヨリさんの目に留まったのは、「物を壊すのは立派なDV。今すぐ逃げて」という警告でした。「手を出されているわけじゃないし、DVは言い過ぎじゃ……」と戸惑うコヨリさん。さらにコメント欄には「さっさと離婚しろ」といった声も混ざっていました。
それを読んだコヨリさんは、「他人は簡単に言うけれど、そんなに簡単に離婚はできない。機嫌が良いときはやさしいし……」と、穏やかな夫の姿を思い出し、カッとなってしまいます。「まだパパになりきれていないだけ。一緒に頑張れば成長してくれるかもしれない!」と、夫が変わる可能性に必死にすがり、自分を納得させようとするのでした。
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夫のモラハラに傷つきながらも、つい夫をかばってしまうコヨリさん。こうした心理は、DVやモラハラに遭っている人によく見られます。また、周囲から「早く離れたほうがいい」と強い言葉を向けられると、かえって気持ちが頑なになる場合も。だからこそ、こうした悩みを抱える人には、正論をぶつけるよりも、まず葛藤やつらさに寄り添ってあげることが大切なのかもしれません。
そして当事者自身も、「自分がなんとか変えなければ」と抱え込みすぎず、第三者に話すことで少しずつ状況を整理していけると良いかもしれませんね。限界を迎える前に、秘密を守りながら相談できる専門窓口(※)があることも、心に留めておきたいところです。
※DVの相談窓口
【DV相談プラス】
0120-279-889:24時間、専門の相談員が対応してくれます
【DV相談ナビ】
#8008:お近くの都道府県配偶者暴力相談支援センターにつながります(相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります)
著者:マンガ家・イラストレーター ますまゆ

