
仲野太賀が主演を務める大河ドラマ「豊臣兄弟!」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第21話が5月31日に放送され、毛利攻めの足掛かりとして播磨攻めに挑む藤吉郎(池松壮亮)・小一郎(仲野)の様子が描かれた。(※以下、ストーリーのネタバレを含みます)
■羽柴兄弟、信長の命を受け播磨攻めへ…忍び寄る激戦の予感
織田信長(小栗旬)の命を受け、毛利攻めの足掛かりとして播磨攻めの準備を進める藤吉郎と、それを支える弟・小一郎。
当時の播磨は、大小さまざまな勢力が生き残りをかけて敵味方に分かれ、激しく血を流し合う群雄割拠の地だった。ここに手を出すことは、背後にいる巨大な毛利と正面衝突することを意味しており、これからの戦いが一筋縄ではいかないことは誰の目にも明らかだった。
そんな激戦を前に、小一郎と妻の慶(吉岡里帆)は、祝言の日以来初めて2人だけで酒を酌み交わす。兄を支える小一郎を「いつまでも支える」と誓う慶に、小一郎は「心強いわ」と優しく微笑む。かつてあった夫婦のぎこちなさは消え去り、2人は固い絆で結ばれていた。

■若き天才・黒田官兵衛の登場と、軍師たちの探り合い
その頃、織田方に属する荒木村重(トータス松本)のもとには、不満を募らせた配下の城主たちが押し寄せていた。しかし村重は、「悔しい想いはわしも同じじゃ」と言いつつも、重責から解放されたような吹っ切れた表情を浮かべる。
1577年(天正5年)10月、藤吉郎は小一郎や天才軍師・竹中半兵衛(菅田将暉)らを引き連れ、播磨の要所である姫路城へ入城する。一行を出迎えたのは、若き城代・小寺官兵衛(のちの黒田官兵衛/倉悠貴)だった。
官兵衛は出会って早々、藤吉郎の心を掴むと、「今よりこの城は、羽柴様に差し上げまする」と大胆に宣言。さらに、事前に秀吉の好評価を地域に広めて人心を掴み、播磨の二大勢力(赤松・別所)には「相手が毛利と密通して播磨を乗っ取ろうとしている」と嘘の噂を流して、織田方に従わざるを得ない状況を作っていた。
若き官兵衛の完璧な根回しに一同が感嘆するなか、半兵衛だけはなぜか居眠りをしていたが、おもむろに「人質をいただきとうござりまする。すべての国衆に人質を出させてください」と冷徹に告げる。官兵衛も怯むことなく、まずは自分の幼い息子・松寿丸を人質として差し出すことをその場で約束した。

■小一郎は総大将として竹田城へ
数日後、播磨の国衆たちは藤吉郎のもとに出仕。しかし、別所家は当主・別所長治(下川恭平)ではなく、叔父・別所賀相(田中美央)が代理で現れる。体調が悪く当主の代わりに来たと言う。
一方、毛利が黙っているはずがないと考える半兵衛。「いましばらく様子を見るべき」と考える官兵衛に対し、半兵衛が出した考えは「西へ進む」だった。
まず手に入れるのは上月城。上月城は、播磨、備前、美作の国境に位置し、毛利・宇喜多方の赤松正範が守っている。ここさえ奪い取ってしまえば、毛利といえども、そう簡単には播磨へ攻め入ることができなくなるのだ。さらに半兵衛は、今後播磨をまとめていくために必要となる軍資金のために、但馬の国主である山名家の家臣・太田垣輝延(中野英雄)が支配する、「生野銀山」に目をつけた。
作戦を練る中で、半兵衛は官兵衛の実力を試すものの、彼の力に“穴”はない。苛立ちを覚えふてくされる半兵衛に、藤吉郎は「何か急いでおるのか?」とどこか不安そうに問うのだった。

■小一郎、“蟻一匹”出入りできない包囲網で“無血開城”を目指す
藤吉郎は小一郎に竹田城攻略を託し、自らは上月城を総攻めへと向かう。小一郎は藤堂高虎(佳久創)、宮部継潤(ドンペイ)、前野長康(渋谷謙人)らを連れて、但馬の険しい山々にそびえ立つ竹田城へと向かった。そこで小一郎は、一滴の血も流さない“無血開城”を目指す。
高台から城を観察していた小一郎は、城の井戸が枯れていることに気が付く。城の出入り口を完全に封鎖し、水が底をつくのをじっと待ってから降伏を勧めれば、兵を失うことなく城を落とせるはずだ――そう考えた小一郎たちは、城の周りを“蟻一匹”出入りできないよう、かがり火で包囲する。
小一郎たちの狙い通り、城主の太田垣輝延は、焦燥と苛立ちを募らせる。水は次第に枯渇していき、輝延は城内の水を独り占めしてしまう。次第に憔悴していく家臣たちに、輝延は朝霧に紛れ水を汲みに行くよう指示するが、小一郎の指示によるかがり火によって、竹田城の周囲に雲海が覆うことは一度もなかった。
■小一郎の機転とは…敵陣の家臣を味方につけ“ほぼ無血開城”へ
そんな中、小一郎から一本の書状が届くも、輝延は拒絶。山名からの援軍が来るまで、断じて降伏などしないと宣言する。
一方、小一郎のもとには、泥だらけになった高虎が「見つけた!」と報告。そして小一郎たちはかがり火を一斉に消す。待ち望んだ朝霧が竹田城を包み込み、水桶を担いだ家臣たちが城内に入っていく。そんな中、家臣たちを押しのけ、水に飛びついた輝延に刀を向けた者たちがいた。それは、家臣に変装して潜入した小一郎と高虎たちだった。
高虎が見つけていたのは、水汲み場。命からがら水を汲みに来た家臣たちに「お主たちを助けたい」と話をしていた小一郎。輝延は周囲の家臣たちに防戦を命じるが、脱水状態にあった家臣たちは主君の命令を無視し、目の前の水桶へ一斉に群がる。そして小一郎は、自分のことばかり優先する輝延を「家臣たちの命を何じゃと思っておるんじゃ!」と思い切り殴り飛ばしてしまう。無血開城を目指していたが、輝延の鼻血によって、結果的に“ほぼ無血開城”となった。

■藤吉郎が女子どもを磔に――衝撃を受ける小一郎
輝延の家臣たちはみな小一郎たちにつくこととなり、小一郎は初めて城代の地位を任されることに。城の修繕は高虎に託し、万事うまくいっていると満足げな小一郎。しかし、そこに不安げな表情の長康がやってくる。
それは、西播磨の上月城で藤吉郎が大勝利を収めたという報告だった。喜ばしい報告の一方で、耳を疑う言葉を聞かされる。それは、上月城の者はみな斬首され、女子どもみな磔(はりつけ)にされ串刺しにされたということ。そしてそれを指示したのは藤吉郎だということ――。信じがたい凄惨を極めた戦いの様子に、小一郎は言葉を失ってしまう。

■2人の天才軍師の共演&リアル親子共演に反響寄せられる
天才軍師・竹中半兵衛と黒田官兵衛が出会い、静かなバトルを繰り広げた今回。SNSには、「軍師ならではの探り合いがおもしろかった」「イライラした顔の半兵衛がかわいくて!」といった温かいコメントが寄せられる一方で、「半兵衛の退場フラグが切ない…」「半兵衛いなくならないで!」と、今後の展開を予感して切実な不安を募らせる声も集まった。
また、それ以上に多くの注目を集めたのが、輝延を演じた父・中野英雄と、小一郎を演じた息子・仲野太賀によるリアル親子共演だ。かねてより大河ドラマへの出演を熱望していた父・中野の登場とあって、SNSには「お父さん、さぞかし嬉しかったことでしょう!」「役に入りすぎていて、親子だということに気が付かなかった!」「最高の親孝行ですね!」と、感動と祝福のコメントが相次いだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部


