
波瑠と麻生久美子がW主演を務めるドラマ「月夜行路 -答えは名作の中に-」(毎週水曜夜10:00-10:54、日本テレビ系/Huluにて配信)の第9話が6月3日に放送された。ルナ(波瑠)と涼子(麻生)がバディとして新たな謎解きに挑みつつ、2人の友情が深まっていることに、視聴者から感銘を受けた投稿がSNSに寄せられた。(以下、ネタバレを含みます)
■バーのママ×専業主婦の異色バディによるミステリー
本作は、ミステリー作家・秋吉理香子氏の同名小説が原作の“痛快文学ロードミステリー”。
波瑠が演じるのは、重度の文学オタクである銀座のバー「マーキームーン」のママ・野宮ルナ。麻生は、仕事漬けの夫と反抗期の子どもにないがしろにされる主婦・沢辻涼子に扮(ふん)する。ひょんなことから出会った2人はバディとなり、ルナの文学の知識を生かして、行く先々で出合う事件の真相と入り組んだ人間ドラマをひも解いていく。
出演はほかに、涼子の夫で大手出版社に勤める菊雄役を田中直樹、ルナの同級生で大阪府警から警視庁で研修中の刑事・田村徹矢役を柳俊太郎、田村の元相棒・小湊弘樹役を渋川清彦が務める。
■父について回想するルナ
ルナが母・美里(石野真子)から依頼された、父・英介(石橋凌)のパソコンのパスコード解読。唯一の手掛かりは、デスクトップに表示された夏目漱石「吾輩は猫である」初版本の表紙と、4ケタ以上という不確かな数列のみ。漱石ゆかりの地や古書店、専門家を巡るも、解読の決定打をつかめぬまま足踏み状態だった。
医師である英介が手術の必要な病であることを涼子に伝えたルナ。その父との過去を振り返り、「人をよく見ろ。窮地にあれば助けろ。医療と法律の知識があれば、大部分の人間を救うことができる。だから、医師か法律家のどちらかを目指しなさい」と言われていたという。涼子が「でも文学も好きなんでしょ?」と聞くと、「読解力を鍛えるための勉学として必要だと思ってるだけ。文学では人を救えない、はっきりそう言われた」と明かした。
トランスジェンダー女性として戸籍を変えているルナ。母とは交流があるものの、父とは久しく会っていない。父の「真意」が分からないと見舞いも行けないとし、その「真意」はパソコンの中に隠されているのではないかと考えていた。
そんな中、ルナの店の常連客で、漱石好きが高じて漱石の生家があった新宿の夏目坂に家を購入した富士子(円城寺あや)に連絡を取ってみると、4日前に急逝したことが分かる。
■夏目漱石にちなんだヒントをもとに謎解き
線香をあげるため、富士子の家を訪れたルナと涼子。そこで思いがけず遺産争いに巻き込まれた。
闘病していた富士子を支えたのは同居していた次女・菜名子(北乃きい)だったが、兄と姉が遺産の配分でもめていた。さらに、半年前に富士子と結婚した啓介(板尾創路)は、籍を入れるときに相続を放棄する旨の念書を書いていたというが、自分にすべての財産を譲るという遺言書を富士子が書いたと遺産相続の権利を主張した。
ところが、その遺言書が金庫からなくなっていた。暗証番号を知っているのは子どもたちだけのはず。ルナたちは「部外者はいない方がいいですね」と帰ろうとするが、啓介が見張りとしていてほしいと願った。ルナは、「家宅捜索も見張りもお手の物」として田村と小湊を助っ人に呼び出しつつ、謎を解き明かした。
漱石の随筆「硝子戸の中」にちなんで富士子がリフォームの際に作った場所に遺言書を隠した啓介は、悪者を演じながら、富士子の思い入れのある家と土地を守ろうとしたのだった。
■涼子が父の元に駆け付けることを渋るルナの背中を押す
後日、ルナはパソコンのパスワードが「吾輩は猫である」のモデルの猫が亡くなった日かもしれないと思い付いたが、違っていた。そんな折、英介の容態が急変したとの連絡が入る。しかし、病院に行こうとしないルナ。涼子は「逃げちゃダメだよ」と怒った。
富士子の遺言書を捜索する中で、パスコードを解読しようとしているルナについて「時間稼ぎして逃げてるようにも見えるんです。おやじさんと向き合うことから」という田村の言葉が引っ掛かっていた涼子。
さらに、富士子が啓介にプロポーズしたときの言葉「自分が今どうしたいかを大事にしたい」を絡めて、「お父さんの真意より、今はママがどうしたいかじゃないの?」と続けた。
涼子はルナが元カレを探す旅に連れ出してくれたおかげで、前に進むことができた。今のルナは、かつての自分のように「時間が止まっているように見える」として背中を押した。
事件のヒントにつながる発言を不意にするだけでなく、考え中のルナに甘い物を渡してバディの役割を果たす涼子だが、友達としてしっかりとルナを支える。2人の築いた関係がうらやましくなる。
視聴者からは「背中を押した涼子さん!これぞ親友」「背中を押してくれる人がいるっていいなって思う」「涼子が1話のときとは違ってものすごく強くて頼れる人になっていて感動する」「ルナさんを涼子さんが本気で叱るのは、それだけ心から大切な友人と思っている証」「涼子とルナのシスターフッド大好き」など反響があった。
※柳俊太郎の柳は、「木」偏に「夘」が正式表記
◆文=ザテレビジョンドラマ部

