【闘病】医師から「治療法はまだない…」 『膠原病』で硬くなっていく皮膚や臓器

【闘病】医師から「治療法はまだない…」 『膠原病』で硬くなっていく皮膚や臓器

ある朝突然、指がソーセージのように腫れ上がったnorikoさん(仮称)。検査を重ねた結果、たどり着いた診断は「全身性強皮症」という難病でした。皮膚の硬化が急速に進行し、今では指は90度曲がったまま、足もほとんど動かせない状態に。さらに慢性偽性腸閉塞を合併し、口からの食事ができず、毎晩点滴で栄養を摂る生活を送っています。電動車椅子を使い、着替えや入浴も介助が必要な中、訪問看護やリハビリの支援を受けながら前向きに生きるnorikoさんの、壮絶な闘病の日々をご紹介します。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2022年7月取材。

norikoさん

体験者プロフィール:
norikoさん(仮称)

京都府在住。1979年生まれ。既婚。22歳の娘と20歳の息子(ともに取材時年齢)は2人とも独立している。趣味は編み物。身体障害者手帳は、上肢1級と下肢3級を併せて1級。

副島 裕太郎

記事監修医師:
副島 裕太郎(横浜市立大学医学部血液・免疫・感染症内科)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

編集部

全身性強皮症とはどのような病気ですか?

norikoさん

皮膚や全身のさまざまな臓器が、だんだん硬くなっていく病気です。現在は病気をコントロールしやすくなってきたようですが、原因不明で治療方法が限られている指定難病です。

編集部

病気が判明した経緯について教えてください。

norikoさん

ある朝突然、指がソーセージのようにパンパンに浮腫み、痛みがありました。夕方には元に戻ったので、病院には行かず様子を見ていました。でも、なかなか治らなかったので近所の内科を受診しました。

編集部

診断結果はどうでしたか?

norikoさん

MRIを撮りましたが原因は不明で、重度の貧血ではないかと言われました。鉄剤を処方されましたが、飲んでも改善することはなく、日に日に浮腫がひどくなっていきました。そのうち、夕方になっても浮腫がとれなくなり、痛みも伴った状態がしばらく続きました。

編集部

どれくらいの期間でしたか?

norikoさん

1〜2ヶ月程度です。別の内科にも行きましたが、やはり原因は不明で、利尿剤を使って様子を見ていました。指の浮腫は少し改善されましたが、なくなることはありませんでした。次に、心臓の病気が疑われるとのことで、総合病院の循環器科を紹介されました。

編集部

循環器で確定診断を受けたのですか?

norikoさん

いいえ、循環器科からは膠原病内科で診てもらうように言われました。同じ病院の、膠原病内科を受診して採血をした結果、全身性強皮症の抗体が出たため、確定診断となりました。異変に気づいてから、半年ほど経過してのことです。

編集部

病気が判明したときの心境について教えてください。

norikoさん

ネットでいろいろ調べていたので、少し予想はしていました。治療方法が無く、進行性の病気とわかりショックでしたね。まだ子どもも小さかったので、不安もありました。

編集部

症状はどのようなものがありますか?

norikoさん

強皮症は皮膚だけでなく内臓までもが硬くなる病気で、私の場合は特に皮膚の硬化が強く出ました。1年経過したころから徐々に硬化が進み、今では指のほとんどが90度程曲がっています。足はほとんど曲げることができないので、下に物を落としても拾うことができず、地べたに座ったり立ち上がったりすることもできません。

編集部

どのように治療を進めていくと説明がありましたか?

norikoさん

「強皮症の治療方法はまだ無い」と説明があり、まずは炎症を抑えるために、ステロイドを内服することになりました。医師からも「進行状況を見て、ステロイドの量を調整していく」との言葉がありました。

編集部

治療の経過は良好だったのですか?

norikoさん

1年程治療をしてきましたが、悪化する一方だったので、病院を変えて入院することになりました。さらにステロイドを増量し、リハビリを始めたところ、少し体調が良くなりました。

編集部

発症後、生活にどのような変化がありましたか?

norikoさん

発症から1年ほどは、以前と変わらず動けていたので、あまり変化はありませんでした。しかし、徐々に可動域が狭くなり、歩くことも大変になってきて仕事もできなくなりました。

編集部

ステロイドによる副作用はありませんでしたか?

norikoさん

入院したときにステロイドを増量して、免疫抑制剤も服用しはじめました。ステロイドを長期間飲み続けているため、白内障になり、両目を手術することになりましたね。

編集部

ほかの病気も患ったそうですね。

norikoさん

はい。子宮頸部異形成になり、子宮は全摘しました。その後、強皮症の合併症である慢性偽性腸閉塞になり、何度も入院しました。現在は専門医に診てもらいつつ、自分に合う薬を探しているところです。

編集部

現在の体調や生活などの様子について教えてください。

norikoさん

現在は、慢性偽性腸閉塞のせいで口からの食事はほぼできません。身体にポートを埋め込み、毎晩点滴で栄養をとっています。皮膚の硬化が強いタイプのようで、足のうらにタコや魚の目ができてしまい、長く歩くこともできなくなっています。

編集部

介助が必要な状態なのでしょうか?

norikoさん

外出時は電動車椅子を使用しています。また、着替えや入浴も1人では難しく、夫に介助してもらっています。訪問看護師や訪問リハビリに来てもらい、支援を受けながら生活している状況です。

編集部

介護や医療サービスはどのような頻度で利用していますか?

norikoさん

週2日訪問看護、週1日訪問リハビリ、月2回往診に来てもらっています。

≪↓ 後編へ続く ↓≫

※この記事はメディカルドックにて《【闘病】全身性強皮症 「もう少し受診が早ければ…」と医師が嘆いたワケ》と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

(後編)【闘病】「もう少し受診が早ければ…」と医師が嘆いた理由

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配信元: Medical DOC

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