
駅の改札口で繰り広げられる、利用客と駅員の静かな攻防。悪気がないのか、あるいは故意なのか、駅員には一瞬で見抜かれてしまう「しょうもない嘘」をつく人がいる。2026年6月現在、SNS上で「駅員の苦労がリアルに伝わってくる」「履歴を見れば一発でわかるのに」と大きな反響を呼んでいるのが、元駅員の漫画家・ザバック(@theback_blog)さんの実録漫画『しょうもない嘘は勘弁です』だ。
X(旧Twitter)やブログを中心に、自身の駅員経験を活かした「駅員あるある」や仕事の日常をユーモラスに描き、注目を集めているザバックさん。今回は、改札で遭遇した困った利用客のエピソードを紹介するとともに、ICカードを利用した不適切な折り返し乗車について、作者の意見を交えて紹介する。
■「入ったばかりだけど急用で……」ICカードの履歴が証明した2時間の空白



ある日の駅の改札口。女性の利用客が駅員のもとへやってきて、「さっき駅に入ったばかりだけど、急用ができてもう電車に乗らないから出してほしいの」と申し出た。
通常、入場後すぐに乗車を取りやめる場合は、駅員がICカードを預かって入場キャンセルの処理をおこなう。しかし、駅員が処理機にカードをかざして履歴を確認したところ、奇妙な事実が発覚する。現在の時刻は14:00であるにもかかわらず、入場記録には「12:00」と表示されていたのだ。
2時間前に入場している以上、「さっき入ったばかり」という主張は完全に崩れる。この女性客は一度電車に乗車し、目的地の改札を出ずにそのまま折り返して戻ってきた可能性が極めて高い。改札の端末にはすべてのデータが残るため、駅員は心の中で「バレるような嘘はついてほしくない」とため息をつく。
■移動したなら支払うのが鉄則。元駅員が明かす「折り返し乗車」への本音
一度電車に乗車して移動したにもかかわらず、改札を出ていないからという理由で運賃を踏み倒そうとする行為。こうした折り返し乗車について、ザバックさんは次のように見解を語る。
「まあ電車に乗ったけれど、結局向こうの駅で降りていないんだから『お金を払いたくない!』という気持ちはわからなくはないんです。でも、タクシーと同じで電車に乗車して移動したならお金を払ってもらうのが規則なので、キチンとお金はいただきます。どちらにせよ、嘘をつくのはやめてほしいですね」
どんな理由があれ、鉄道を利用して移動した以上は相応の運賃を支払うのが絶対のルールだ。ザバックさんはブログやSNSで、本作のほかにも「100日後にやめる契約駅員さん」など、駅員の日常や裏舞台をリアルに描いた作品を多数公開している。普段何気なく利用している駅の向こう側で、日々奮闘する駅員たちの視線に触れてみてはいかがだろうか。
■まんがを読む
取材協力:ザバック(@theback_blog)
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

