
初めての1人暮らし。隣人へ引っ越しの挨拶をしただけなのに、執拗なストーキングがはじまり、しかもなぜか自分を恋人と思い込んでいるようで…。
Instagram(@negimayo3)とブログ「ここはネギマヨ荘」で、自分たちや周囲の経験をベースにした漫画を発信している2人組クリエイターのネギマヨさん。ネギさんが作画、マヨさんが原作と塗りを担当し、身近に潜む強烈な人物やトラブルをフィクションを交えて描く作品が人気を集めている。




なかでも、ネギさんが就職して初めて1人暮らしをした際の隣人を描いた「俺の手作りおでん食べてください」は、Instagramで大きな反響を呼び、ネギさん自身も「不動の1位」に挙げるエピソードだ。挨拶をしただけなのに手作りおでんを無理やりおすそ分けしようとし、待ち伏せやつきまといなど不穏な行動を連発する隣人の肝杉さん。自分を彼氏だと思い込み、エスカレートしていく狂気に身の毛もよだつコミックエッセイとなっている。
■「平凡な人生」に潜んでいた強烈な体験
現在のアカウントの方向性を決定づけたともいえる同作。制作のきっかけは、マヨさんの過去の話を漫画化した際の何気ない会話だったという。
「『マヨは刺激的な人生だよね。私には刺激的な過去がないな』って話をしたんです。そしたらマヨから『いやいやあるじゃん。“おでん”』って言われて思い出しました」とネギさん。「私からしたらネギも十分刺激的な人生なんですよ」と笑うマヨさんの言葉通り、平凡だと思っていた過去には強烈な体験が潜んでいたのだ。
本作の魅力の一つが、登場するたびにインパクトを残す肝杉さんのキャラクターデザインだ。「おでんの差し入れを聞いたときに純朴な人かもしれないと思っていたので、純朴に狂気、思い込みと親切を組み合わせました」とマヨさんは語る。ネギさんも「友人の旦那さんに『肝杉さんはフグみたいでかわいくて推し』って最近言われてうれしかったです」と、読者からの意外な反響を喜んでいる。
■迫る恐怖を黒と赤の彩色で表現
漫画として仕上げるうえで、演出面にもこだわりが光る。「彩色ではモノクロかカラーか悩んだ末、怖くしたかったので、黒と黒めの赤で描きました」とマヨさんが振り返るとおり、不穏な空気が画面全体から漂う。一方でネギさんは「キャラクターのフォルムが丸いので、迫力のある怖さを出すのが難しくて苦労しました。マヨが怖く気持ち悪く仕上げてくれたので、いつも完成が楽しみでした」と、2人の連携プレイが見事に恐怖を増幅させている。
現在でも屈指の人気を誇る本作。最後にマヨさんは未読の読者へ向け、「内容が黒すぎて読むの疲れそうだと思いますが、当事者のネギは元気にしているのでサクッとキモ怖がっていただければうれしいです」とメッセージを寄せた。
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