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「糖尿病」による「皮膚症状」を放置するとどうなる?【医師監修】

「糖尿病」による「皮膚症状」を放置するとどうなる?【医師監修】

「最近、足のかゆみや乾燥が気になる」「小さな傷がなかなか治らない」糖尿病と診断されてから、このような変化に心当たりはないでしょうか。高血糖の状態が続くと、さまざまな皮膚トラブルを引き起こし、気付かないうちに重症化することもあります。
本記事では、糖尿病による皮膚病変の経過について解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「糖尿病」を発症すると「皮膚」にどんな変化が現れる?自覚症状についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

林 良典

監修医師:
林 良典(医師)

【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医・指導医、日本緩和医療学会認定登録医、禁煙サポーター

糖尿病|皮膚病変の経過

糖尿病|皮膚病変の経過

糖尿病の皮膚病変を放置するとどうなりますか?

糖尿病の皮膚病変を、治療せずに放置していると、皮膚の状態が悪化して重篤な感染症や壊疽(えそ)に進行する可能性があります。

例えば、傷や水虫の部位から細菌が侵入して、蜂窩織炎(ほうかしきえん)を発症することがあります。蜂窩織炎になると、38度以上の発熱とともに足が赤く腫れて、強い痛みを伴います。さらに、血液中に細菌が侵入して、菌血症を併発することも少なくありません。

さらに、まれではありますが、壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)を発症することがあります。壊死性筋膜炎は、病変が短時間で広がるのが特徴で、対応が遅れると命に関わるケースもあります。壊死性筋膜炎は、発症した方の45~72%に糖尿病が合併しているともいわれています。

また、血流障害のために足の傷が治らず感染の状態が悪化すると、壊疽に進行してしまうことがあります。状態によっては足を切断しなければいけないケースもあります。

参照:
『蜂窩織炎(ほうかしきえん)』(東京都健康長寿医療センター)
『糖尿病と皮膚』(川崎医科大学 総合医療センター)
『糖尿病に伴う皮膚感染症と足病変』(日本環境感染学会誌 Vol.32 No.6)

糖尿病が悪化すると皮膚の状態も悪くなりますか?

はい。糖尿病の悪化に伴い、皮膚の状態も悪くなる可能性が高くなります。血流障害や神経障害がさらに進行し、皮膚の乾燥や、傷の治りにくさが悪化するためです。小さな皮膚トラブルが重症化し、深刻な状態へ進行するリスクが高まります。

糖尿病の治療をすれば皮膚の状態は改善しますか?

はい。糖尿病の治療をすれば、皮膚の状態の改善が期待できます。
血糖値が適正にコントロールされると、血流や皮膚の新陳代謝が改善されます。

ただし、症状が長時間続いている場合や、すでに重症化している場合は、糖尿病の治療だけでなく、皮膚科での治療も同時に行うことが求められます。

編集部まとめ

編集部まとめ

糖尿病になると、血糖値の影響で皮膚の乾燥やかゆみ、感染症などのトラブルが起こることがあります。ただし、これらの症状は、適切な血糖値のコントロールや治療により、改善が期待できます。さらに、毎日皮膚を観察する、足を清潔に保つなどのフットケアがトラブルの予防につながります。皮膚の小さな変化を見逃さず、皮膚の赤みや腫れ、治らない傷がある場合は、早めに医療機関に相談しましょう。

参考文献

『糖尿病に伴う皮膚感染症と足病変』(日本環境感染学会誌 Vol.32 No.6)

『フットケア』(国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター)

『糖尿病性神経障害の診断』(現代医学 66巻 2号)

『動脈硬化疾患とは?』(一般社団法人日本動脈硬化学会)

『蜂窩織炎(ほうかしきえん)』(東京都健康長寿医療センター)

『糖尿病と皮膚』(川崎医科大学 総合医療センター)

『糖尿病性皮膚潰瘍・壊疽診療ガイドライン(第3版)』(日本皮膚科学会)

配信元: Medical DOC

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