スーパーと直売所、それぞれの強みは?
では、これら3つの直売所と、スーパーマーケットとの違いは何でしょうか。
スーパーの強みは、なんといっても「安定供給」と「安心保証」です。いつ行っても同じ品質の野菜が手に入り、さらに「傷んでいても交換してもらえる」安心感があります。
もちろん、どんな直売所でも「傷み」があれば交換はしてもらえます。実際には、商品管理は納品する農家が負いますので、傷む前に持ち帰り、クレームを防いでいます。
一方で“鮮度”と価格は直売所のほうが圧倒的に優位です。スーパーは流通や物流を通して並ぶため、どうしても収穫から数日経過してしまいます。見た目はきれいでも、「朝採りの香り」は直売所ならではです。
価格面では、スーパーは大量一括仕入れや産地との提携を総動員した「低価格」を実現していますが、直売所も仲介業者を介さずに仕入れるため、中間マージンが少なく、スーパーよりも低価格で販売しています。
これは野菜だけでなく「鮮魚」でも同じです。漁港近くの「海の駅」や漁協直売所には、その日の朝に水揚げされたピカピカの魚が並びます。
スーパーでも鮮度保持の工夫をしているので十分おいしいのですが、「今朝の海の匂い」まで体感できるのは直売所ならでは。ただし、こちらもやはり午前中が勝負で、午後には氷だけが残っていることもあります。
日本ならでは“究極の”直売所とは
(写真ACより)
実は直売所以外にも、新鮮な野菜を手に入れる場所はあります。
高速道路のパーキングエリアにある物産コーナー、イベント会場の特設販売所、野菜の「自動販売機」、そして地方でよく見かける「無人販売所」などです。
無人販売所はある意味“究極の”直売所で、農家が値段を決め、そのままカゴに入れて置いているスタイルです。100円玉を入れてきゅうりを持ち帰る、性善説に基づいた販売スタイルです。

