由美さんは、夫の聖也さんと1歳半になる娘・こころちゃんとの3人暮らし。現在、第二子を妊娠中です。夫も育児には積極的に参加してくれますが、娘の安全をあまり考えてない夫のやり方に、意見してしまうことも……。
先日も、由美さんが夕飯を作っている間、きちんと見守っていなかったせいで娘がベビーゲートに足をはさんで大泣きしているのに、夫は呑気にゲームを続ける始末です。夫を感情的に責めると、言い方が気に入らないと不機嫌になり、険悪な雰囲気に……。
友人に夫の愚痴を聞いてもらい、落ち着きを取り戻した由美さんが謝罪をすると、夫も謝罪し仲直り。その後、夫は由美さんを気遣って洗い物を買って出てくれました。このことを会社で「気配りじょうず」エピソードとして披露した夫ですが、先輩からは褒められたものの、同僚からは微妙な反応……。
不安になった夫は、自分が「気配りじょうず」だと確認するために公園にやってきました。しかし、写真を撮るのに夢中になっていて、娘が他の子どもと衝突しそうな状態に気づけませんでした。自分の行動に非があるとは思いながらも、夫は素直に謝ることができませんでした。由美さんがそんな夫の様子に不安を抱いていたとき、公園でばったり友人のミズキさんに遭遇し……。
「前に言っていた家に集まるやつ、来週やろうよ!」
ミズキさんの提案は、由美さんがグループチャットで夫の愚痴をこぼしたときに言っていた『今度みんなで集まろう』という約束を家族ぐるみで実現することでした。
ミズキさんは、家族同士だと注意をされても素直に聞けないけれど、他の家族と交流することで、夫が自分を顧みるきっかけになるのではないかと考えたようです。この提案に、由美さんも大賛成! 早速、その場で作戦会議をしました。
「いらっしゃーい! 待ってたよ~!」
数日後、家族交流の日がやってきました。
和やかな雰囲気で交流会がスタート







『実はこの日をけっこう楽しみにしていた』
ミズキさんからの提案に乗り気だったのは、由美さんだけではなく夫も同じだったようです。夫は、この日までに「気配りじょうず」を動画で学習していたらしく、この日は動画で学んだことを活かすチャンスだと考えていました。
『気が利く男として立ち回るぞ~』
そう夫が気合いを入れたとき「由美ちゃん、荷物持つよ」と、ミズキさんの夫・コウさんが由美さんに手を差し出しました。
「ありがとう! 気が利く~!」
由美さんは、その振る舞いに感動。その様子を横で見ていた夫は、出遅れたと焦りながらも、持ってきたお酒とジュースをミズキさんに渡しました。
ミズキさんの家には、声をかけていたリカさん家族の姿もありました。由美さんが「待たせてごめん」と謝ると、夫は由美さんの化粧が長くていつも遅刻ギリギリになるのだと、冗談めかして言いました。
その発言は「気配りじょうず」とはかけ離れていて、夫は早速ミズキさんから注意を受けるのでした。
◇ ◇ ◇
気配りは、動画や本で学んで「しよう」と意識するだけでは、なかなか身につかないものかもしれません。コウさんのように、さりげなく荷物を持つ自然な気遣いは、「今この人は何をすれば助かるだろう」と相手の状況をよく見ているからこそ生まれるもの。
一方で、冗談のつもりで放った「由美の化粧が長くて遅刻ギリギリになった」というひと言は、相手がどう受け取るかに意識が向いていなかったからこそ、出てしまった言葉なのかもしれません。
「気配りじょうず」になるためには、目の前の相手が何を必要としているかに気づこうとする姿勢が大切なのかもしれませんね。
著者:マンガ家・イラストレーター ミント

