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鈴木るりか『江崎クリーニング店の娘』-22歳の若き作家が描く「家」と「家族」にまつわる7つの物語!|アルパカ内田,コグマ部長

鈴木るりか『江崎クリーニング店の娘』-22歳の若き作家が描く「家」と「家族」にまつわる7つの物語!|アルパカ内田,コグマ部長

本読みのアルパカ内田さんと、幻冬舎作品を誰より愛する営業部のコグマ部長。

2人が、幻冬舎の新刊の中からお気に入りを選んで、おススメしあう、本コーナー!

今月のコグマ部長のおすすめはこちら。

(あわせて、アルパカさんがコグマさんにおススメした作品についても、お楽しみください)

【幻冬舎営業部 コグマ部長から、
アルパカ内田さんへオススメ返し】

鈴木るりか『江崎クリーニング店の娘』

両親が早世して一人で生きてきた紅美(27)。道端で財布を拾って持ち主の藤子(58)との交流が始まる。8年前、藤子は奇しくも紅美と同い年の娘を病気で亡くしていた(「帰る家」)。何気ない一日が輝き始める、かすかな救いの全7話。

一方こちらは、中学生作家として鮮烈にデビューした若き作家による短編集。22歳になり、新しい高みにその一歩を踏み出したと断言できる傑作だ。

表題作の「江崎クリーニング店の娘」は、小4の健太が、同級生で近所に住む琴美(クリーニング店の娘)を好きになって始まる物語。2人の距離はだんだん近づくが、健太の両親が大手クリーニング会社の取次店を始めた後に琴美の家の店は廃業。家族も引っ越してしまう。以来、琴美を思い続けている健太だったが、15年後同窓会が開催されて……というストーリー。果たして琴美は健太をどう思っていたのか? 健太の思いは伝わるのか?

そして出色の出来が「母の日」。母親と生き別れ、祖母に育てられた昌子は、シングルマザー。だが、娘の成長にともない2人の関係が悪化。娘は数年前から家を出て今ではどこに住んでいるかもわからない。ところがある年の「母の日」が迫った日、アパートの部屋の前に花が置かれていた。娘が贈ってくれた、と昌子は泣いて喜ぶ。そして、夜になり部屋のドアフォンが鳴って……。

7編はすべて「家」や「家族」が共通のテーマ。そうそう、こういうことあるよねと共感させながら、その次の瞬間に読者をまったく違う世界に連れていく。切なく辛い話から笑える話まで、いくつもの顔を持った作品の中に、読者は自分の姿や自分が見た風景を見つけるのだ。この作家が紡ぐ世界にもっともっと長い時間浸っていたい!

配信元: 幻冬舎plus

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