自律神経失調症はさまざまな症状があらわれるため、医療機関に行こうとしても何科を受診すればよいか迷うことがあるでしょう。
ストレスなどが原因で自律神経が乱れると、身体や精神に不調を感じることがあります。しかし、深刻に受け止めない方もいるかもしれません。
単なる睡眠不足や疲れと考え放置すると、症状が悪化することもあります。この記事では、原因・症状について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「自律神経失調症は何科」を受診すればよいかご存知ですか?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
自律神経失調症の原因や症状

自律神経失調症とはどのような病気ですか?
身体に不調が起こり、検査を受けてもほかに特定の病気として異常が認められない場合に診断されるのが、自律神経失調症という病気です。自律神経失調症は、体質・ストレス・精神的な症状に大きく分類されますが、曖昧な診断名として使用されることもある病気です。自律神経失調症は医学的には正式な病名ではなく、自律神経の乱れのため症状が起きているだけで、その症状のみを総称したものになります。また、自律神経失調症は時間の経過や症状の現れ方によって、別の病名と診断されることもあります。
自律神経失調症の原因を教えてください。
自律神経失調症の原因は、大きく分類するとストレス・生活習慣の乱れ・ホルモン(甲状腺ホルモン・女性ホルモン)の3つがあります。その影響のため交感神経と副交感神経のコントロールがうまくできなくなり、身体に不調が起きると考えられています。心や身体にかかる自律神経のバランスの乱れが、さまざまな不調としてあらわれるのが自律神経失調症です。また、自律神経は精神的ストレスの影響が大きいため、性格によって自律神経失調症になりやすい方もいます。特に神経質やアレキシサイミアのような性格の方が該当します。アレキシサイミアとは、感情表現が苦手で自分自身の感情をうまく認識できないため、ストレスを抱え込み自律神経症状があらわれてしまう性格傾向のことです。
自律神経失調症の身体的症状を教えてください。
身体的症状は前項でも紹介していますが、自律神経が乱れる原因のストレスチェックとして以下の項目があります。よく頭痛がする・頭が重い
胸が圧迫されるようで苦しい
よく肩がこる
めまいがする
腰が痛い
全身倦怠感
喉がつまる感じがする
手足がしびれる
手足が震える
下痢や便秘になりやすい
こちらで紹介した身体的症状は代表的なものであり、患者さんによって感じる症状はさまざまです。
自律神経失調症の精神的症状を教えてください。
精神的症状は前項でも紹介していますが、自律神経が乱れる原因のストレスチェックとして以下の項目があります。これから先の自信がない
朝の気分がすっきりしない
朝早く眼が覚める
根気が続かない
なんとなく不安でイライラする
仕事にとりかかる気分になれない
物事がなかなか決断できない
人に気軽に会えない
集中力の低下
以上が精神的症状として見られます。また、身体的症状と同様に患者さんによって感じる症状はさまざまです。
編集部まとめ

自律神経失調症は、なんとなくいつもと違う症状が続くと感じたら、早めにかかりつけの医師に相談すれば治せる病気です。
ストレスは誰でも感じるものなので、発散させることでうまく付き合うようにしましょう。生活習慣も見直しながら、家族や職場の方に理解してもらうことでストレスを軽減することもできます。
自律神経失調症を疑い何科を受診するか迷ったら、心療内科や精神科で相談しましょう。また、辛い症状に合わせて診療科を選ぶこともおすすめします。
違和感を覚える症状があっても放置して悪化したために、ほかの関連する病気に罹患してしまうことがあるため注意しましょう。
また、症状が軽くなったり悪化したりを繰り返すことがあるため、治療期間は長くなる傾向がありますので定期的に通院することをおすすめします。
参考文献
わかりやすい病気のはなしシリーズ19 自律神経失調症
- どんな食べ物を咀嚼すると「セロトニンの分泌」が増えやすい?医師が徹底解説!
──────────── - 「自律神経失調症とうつ病の違い」はご存知ですか?それぞれの原因も解説!【医師監修】
──────────── - 「自律神経の機能検査」で何が分かる?検査の種類や発見できる病気を医師が解説!
────────────

