AGEsの“リスクを下げる方法”とは?調理に足したい『あの調味料』【医師監修】

AGEsの“リスクを下げる方法”とは?調理に足したい『あの調味料』【医師監修】

AGEsのリスクを下げるためには、調理法の工夫から運動・睡眠・水分補給まで、生活習慣全体を見直すアプローチが役立ちます。揚げ物を完全にやめなくても、蒸す・茹でる調理への切り替えや食べ合わせの工夫で対策できる点も少なくありません。焦らず、できることから一歩ずつ取り組んでいきましょう。

井筒 琢磨

監修医師:
井筒 琢磨(医師)

江戸川病院所属。専門領域分類は内科(糖尿病内科、腎臓内科)
2014年 宮城県仙台市立病院 医局
2016年 宮城県仙台市立病院 循環器内科
2019年 社会福祉法人仁生社江戸川病院 糖尿病・代謝・腎臓内科
所属学会:日本内科学会、日本糖尿病学会、日本循環器学会、日本不整脈心電図学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本心エコー学会

揚げ物(フライドポテト等)のAGEsリスクを下げるデトックス実践法と生活習慣

このセクションでは、揚げ物のAGEsリスクに対処するための具体的な生活習慣と実践的な方法をまとめます。食事の工夫だけでなく、運動・睡眠・飲水などの生活習慣も含めて、包括的なアプローチを提案します。

調理法・食べ方の工夫でAGEsを減らす具体的な方法

AGEsの摂取量を減らすうえで、調理法の見直しはもっとも直接的かつ効果的なアプローチの一つです。揚げる・高温で焼く調理から、蒸す・茹でる・低温調理へと切り替えることで、同じ食材でもAGEsの含有量を大幅に下げることが可能です。

たとえば、鶏肉をフライにする場合と蒸し鶏にする場合では、AGEsの量に大きな差が生まれます。フライドポテトを食べたいときは、オーブンでより低い温度(140℃以下など)でじっくり加熱するか 、蒸してからトースターで表面を軽く焼く方法に変えるだけでもAGEsの生成を抑えることができます。

食材に酸(レモン汁・酢・ヨーグルト)を加えてから調理するマリネという手法も、糖化反応を抑える効果が報告されています。食材を酸性の環境に置くことで、加熱中のAGEs生成が抑えられるとされており、肉や魚をレモン汁や酢に漬けてから調理することは実践しやすい工夫の一つです。

また、揚げ物を食べるときは、食物繊維の多い野菜サラダや海藻の副菜、みそ汁などと組み合わせることで、血糖値の急上昇を緩やかにし、体内でのAGEs生成を抑える方向に働きます。揚げ物を完全に避けることが難しい生活スタイルの方でも、組み合わせや食べ方の工夫で対策することができます。

水分補給も重要な要素です。適切な水分補給は正常な腎機能を維持し、老廃物のスムーズな排泄をサポートします。 1日あたり1.5〜2リットル程度の水分摂取が一般的な目安とされていますが、腎臓に持病のある方は医師に相談のうえ適切な水分量を確認してください。

運動・睡眠・生活習慣を組み合わせた総合的なAGEs対策

食事の改善と合わせて、運動・睡眠・ストレス管理といった生活習慣全体を整えることが、AGEsの蓄積を抑えるうえで重要です。食事だけを気をつけても、睡眠不足や慢性的なストレスが続けば血糖値のコントロールが乱れ、体内でのAGEs生成が促進される可能性があります。

運動については、有酸素運動(ウォーキング・水泳・サイクリングなど)を週に150分程度行うことが、血糖値の改善やAGEs蓄積の抑制に有効である可能性が示されています。筋力トレーニングも筋肉量を維持・増加させることでインスリンの感受性を高め、血糖値の安定に貢献します。激しい運動が難しい方でも、食後30分程度の軽いウォーキングを習慣にするだけで、血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。

睡眠については、6〜8時間の質の高い睡眠を確保することが、ホルモンバランスや血糖値の調節に重要です。就寝前の高AGEs食品の摂取は消化器官への負担になるだけでなく、睡眠の質に影響する可能性もあるため、夕食は就寝の2〜3時間前までに済ませることが望ましいとされています。

禁煙も、AGEsの蓄積を減らすうえで効果的な対策です。喫煙はAGEsを直接体内に取り込むだけでなく、酸化ストレスを高めることで糖化反応を間接的に促進するため、禁煙することでAGEsの蓄積を抑えることができると考えられています。禁煙に取り組む際は、内科などの医療機関に相談し、適切な支援を受けることも一つの方法です。

まとめ

揚げ物、とくにフライドポテトには終末糖化産物(AGEs)が多く含まれており、継続的な摂取によって老化の促進や慢性疾患リスクの上昇につながる可能性があります。しかし、調理法や食べ方の工夫、ベリー類・緑茶・しょうがといった抗酸化作用のある食材の活用、そして運動・睡眠を含む生活習慣の見直しによって、そのリスクを抑えることは十分に可能です。日常のちょっとした選択の積み重ねが、長期的な健康と老化ペースに影響します。気になる症状や持病をお持ちの方は、ぜひ内科や糖尿病内科などの医療機関に相談してみてください。

参考文献

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

国立循環器病研究センター「脂質異常症」

配信元: Medical DOC

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