
見上愛と上坂樹里がW主演を務める連続テレビ小説「風、薫る」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)の第52回が6月9日に放送。セツ(源氏名・夕凪/村上穂乃佳)の心中話を基にした新聞記事が掲載されたことによって、彼女や執筆したシマケン(佐野晶哉)に影響が広がる様子が描かれた。(※以下、ストーリーのネタバレを含みます)
■りんの咄嗟の機転でピンチを回避 直美は氷嚢づくりに苦戦
シマケンが書いた女郎と幼なじみの心中話は、読者に感動を与え、大きな反響を呼んだ。セツの病室には励ましの見舞い品が次々と届くようになる。しかし、セツは「随分と同情してもらって…」と相変わらず生きる気力がない表情を浮かべる。
そんな中、女郎屋の権田(梅垣義明)が病室に現れ、セツを無理やり連れ戻そうとする。身を挺して必死に守る直美(上坂)。そのとき、病室に見習い生たちが「急患です!」「医師が来ます!」とドカドカ入って来る。気迫に圧倒され出て行った権田だが、実はこれはりん(見上)の咄嗟の機転だった。
その後、直美を助教授の坂田(金井勇太)が呼び出す。衰弱していくセツのため、当時高価だった氷の手配を頼みこんでいた直美だが、坂田も新聞記事に胸を打たれ、特別に用意してくれたのだった。
早速、氷嚢づくりに挑む直美だが、相変わらずの不器用っぷりで見習い生たちを怖がらせる。見かねた喜代(菊池亜希子)によって無事氷嚢は完成するのだった。

■編集長がシマケンに突きつける厳しい言葉「お前って人間、さらけ出すんだろ?」
一方、シマケンは編集長・綿貫(小松和重)の元を訪れていた。自身の書いた記事の評判を聞き、その影響力の大きさに動揺するシマケン。そんな彼に対し、綿貫は「怖いのか?いざ自分の書いた文字で、人が、社会が動き出したら怖くなった。誠実な文学青年がこんな記事一つ書けずに…書けんのか?小説が。お前って人間、さらけ出すんだろ?」と厳しい言葉を投げつける。
その言葉を受けたシマケンは再び机に向かい、一心不乱に文字を書き進めるのだった。

■直美&セツ、過酷な世の中の“掟”を吐露し合い心を通わせる
氷嚢での看病の甲斐もあり、セツの体調は次第に回復へと向かう。会話の中で、直美は自身を生んだ母親の源氏名が「夕凪」であったことを明かす。セツから「会ってみたいのか」と聞かれた直美は、「どうでしょう。分別がなかったとしか思えないんで…人は産んでおしまいってわけじゃない。一度生まれちゃったら、生まれる前に勝手に決まってた掟の中で生きていかなければならない」と複雑な心境を吐露。
孤児は白い目で見られる、女がまともに働ける仕事はない、女の髪は長くなければおかしい、米を作っている者は米が食べられない、鯛を釣る猟師は鯛が食べられない、貧乏人がもらえる仕事は安い、貧乏で売られるのは娘――。
それぞれが歩んできた過酷な人生から、2人の口からは次々と理不尽な“掟”の数々が溢れ出す。「どんな親でも産んでくれたんだからありがたいと思えなんて、綺麗ごと」と言い切る直美に、セツは「でもね、大家さん。たいていの女郎は子どもは産まないし産めないもんだよ」と静かに語る。その言葉を聞いた直美は、ハッとした表情を浮かべるのだった。
■見習い生たちのコミカルな連係プレーに視聴者爆笑 直美とセツの語る理不尽な“掟”に「胸が痛い」の声
不器用な直美をフォローする見習い生たちがコミカルに描かれたシーンには、視聴者から「直美ちゃんの氷嚢づくり、画面越しに声出た!(笑)」「喜代さん代わってくれてありがとう!」「見習い生たちの連係プレーが光った回でしたね」といった温かい声が寄せられた。
また、それぞれ過酷な環境を生きてきた直美とセツが、理不尽な社会の“掟”を口にして心を通わせていく様子には、「直美ちゃんの育ってきた過酷さが言葉の端々から伝わってきて胸が痛い」「2人が交互に“掟”を口にするシーン、切なくてグッと来た」とのコメントが相次ぎ、多くの視聴者の心を揺さぶるシーンとなった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部


