脳トレ四択クイズ | Merkystyle
放置すると腎機能低下も 「水腎症」だと上昇する健康診断の“あの数値”

放置すると腎機能低下も 「水腎症」だと上昇する健康診断の“あの数値”

腰やわき腹に鈍い痛みを感じたとき、「水腎症」という言葉が頭に浮かぶ方は少ないかもしれません。水腎症は腎臓に尿が溜まり続ける状態で、放置すると腎機能の低下につながる可能性があります。このセクションでは、腎機能を示す指標として身近な「クレアチニン値」と水腎症の関係について解説します。数値の意味を理解することが、腎臓の状態を把握する第一歩となります。

村上 知彦

監修医師:
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)

長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科

水腎症とクレアチニンの関係|腎機能への影響を理解する

水腎症は腎臓の内部に尿が溜まり続けることで、腎臓の組織にじわじわと負担がかかる病態です。このセクションでは、水腎症がどのようにして腎機能を低下させるのか、そしてクレアチニン値との関係について解説します。腎臓のはたらきが変化すると、血液中のクレアチニン濃度にも変動が現れるため、大切です。この数値を理解しておくことは病態の把握にとって

クレアチニンとはどのような物質か

クレアチニンとは、筋肉が活動する際に生じる老廃物の一種です。通常は血液中に一定量が存在し、腎臓のフィルター機能によって尿とともに身体の外へ排出されます。健康な腎臓であれば、このクレアチニンを効率よく取り除くことができるため、血液中の濃度は一定の範囲内に保たれます。

男性では血清クレアチニン値がおおむね0.65〜1.09mg/dL、女性では0.46〜0.82mg/dL程度が基準値の目安とされていますが、年齢や筋肉量によって個人差があります。この数値が上昇しているときは、腎臓のフィルター機能が十分に機能していない可能性を示唆しています。クレアチニンは日常の健康診断や血液検査で測定できるため、腎機能を把握するうえで身近な指標といえます。

水腎症がクレアチニン値に与える影響

水腎症が進行すると、腎臓の内部に高い圧力がかかり続けます。この圧力が腎臓の細い血管や尿細管と呼ばれる組織を圧迫し、腎臓本来のはたらきを妨げることがあります。腎機能が低下すると、クレアチニンをはじめとした老廃物を十分に排出できなくなり、血液中の濃度が上がります。

特に、片方の腎臓だけに水腎症が生じている場合は、もう一方の健康な腎臓がはたらきを補うため、クレアチニン値が正常範囲のまま変化しないことが多くあります。 しかし両側に水腎症が起きると、腎機能の低下が一気に進む可能性があります。水腎症の程度や持続期間によって腎機能への影響は異なりますが、早期に対処するほど腎機能の回復が期待しやすいとされています。

クレアチニン値と水腎症の重症度の目安

クレアチニン値は水腎症の重症度を直接示す指標ではありませんが、腎機能の状態を推測するうえで重要な参考値となります。クレアチニンから算出されるeGFR(推算糸球体濾過量)は、腎臓がどの程度のスピードで血液をろ過しているかを示す数値で、腎機能の段階分類に使われます。

eGFRが60mL/分/1.73m²を下回る状態が「3ヶ月以上続く」と、慢性腎臓病(CKD)と診断される目安となります。水腎症などによって一時的に数値が低下している可能性もあるため、一度の検査結果だけで自己判断せず、医師と経過を見ることが大切です。 クレアチニンやeGFRの数値は、腎臓内科や泌尿器科での定期的なフォローアップで確認することが推奨されます。

まとめ

水腎症は腎臓に尿が溜まり続ける状態で、放置すると腎機能の低下や感染症などのリスクにつながる可能性があります。クレアチニン値の変化を定期的にチェックすること、腰痛や排尿の変化などの初期症状に早めに気づくこと、そして尿管結石や前立腺肥大症などの原因に対して適切な治療を受けることが大切です。水分摂取や生活習慣の見直しといった日々の取り組みも、腎臓の健康を守るうえで重要な役割を担います。少しでも気になる症状がある方は、泌尿器科や腎臓内科への受診を検討されることをおすすめします。

参考文献

厚生労働省「第Ⅲ 泌尿器・生殖器の障害 第1 腎臓の障害」

厚生労働省 e-ヘルスネット「CKD / 慢性腎臓病」

日本泌尿器科学会「尿路結石症診療ガイドライン」

国立循環器病研究センター「慢性腎臓病」

日本腎臓学会「診療ガイドライン」

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。