
■脳を「ととのえる」ニューロミュージックとは?
まず、まだまだ耳なじみのない「ニューロミュージック」という言葉について説明しておきたい。ニューロミュージックとは、集中やリラックスなどに効果を発揮する脳波の特定の帯域を増強、もしくは減衰させることで「脳をととのえる」音楽のこと。VIE株式会社では、実際にニューロミュージックを作成し、効果が認められたものを「ゾーン」「フォーカス(集中)」「リラックス」「チル」「スリープ(熟睡)」の5種類に分けて提供するという実践段階に入っている。
■紅葉の名所・東福寺は青もみじも美しかった!
そのニューロミュージックを用いたイベントの舞台となるのが、京都五山にして臨済宗東福寺派の総本山・東福寺だ。紅葉の名所として知られているが、今回の夜間拝観で初夏の青もみじもまた魅力的であることを思い知らされた。
まずは一番の紅葉スポット、通天橋から夜間拝観をスタート。通天橋は本堂と開山堂のあいだの渓谷に架けられた橋廊で、そこから見る青もみじのライトアップは絶景だ。ミストで作り出された雲海が立ち込める橋の入口を左に下りていくと、渓谷の中を散策できる。秋の紅葉とは違う瑞々しさを間近に感じることができるはずだ。

■4つの庭や本堂の蒼龍図など見どころたくさん
次に訪れたのは方丈庭園。方丈とは禅宗寺院における僧侶たちの住居のこと。東福寺の方丈はその東西南北を、昭和の作庭家・重森三玲が手掛けた4つの異なる庭に取り囲まれている。枯山水や市松模様などの伝統的な要素を取り入れつつ、現代性を感じさせる庭園は、本イベントの光と音による演出と見事にマッチする。なかでも、四神仙島を表す石の間を雲海が漂う南庭は圧巻だった。

続く本堂では、通常非公開の本尊・釈迦如来立像と、日本画家・堂本印象が天井に描いた巨大な蒼龍図がライトアップされている。本堂の静ひつな空間に、夜間拝観ならではの荘厳さが合わさった雰囲気は圧巻だ。夜のお寺の魅力がたっぷりに味わえる。

■日本最古の禅堂でニューロミュージック坐禅を体験!
最後は中世期より現存する日本最古にして最大級の禅堂で、「ニューロミュージック坐禅」を体験。脳波計を装着し座禅を組むと、自身の脳の状態がデジタル映像となって目の前に映し出される。それに合わせて流れるニューロミュージックが、静かな禅堂に響き渡る。自分自身と向き合う元来の瞑想が、音とビジュアルで増幅されたような新しい体験だった。坐禅が終わると、自分の脳波データをもとに生成されたビジュアルが、QRコードからWEB上で確認できるようになっている。言わば、本イベントの記念品として持ち帰ることができるのだ。

禅のような日本伝統文化の象徴とニューロミュージックのような革新的な要素を結びつける試みは、さまざまな場所で行われているが、今回はその最先端を見せつけられた気がした。さわやかな初夏の夜間拝観とともに、禅とニューロミュージックが合わさった唯一無二の体験をしてみてはいかがだろう。
■イベント情報
VIE presents ZEN NIGHT 東福寺
期間:2026年5月29日~2026年7月5日(日)
時間:19時〜21時30分(受付終了21時)
住所:京都府京都市東山区本町15-778
料金:大人(平日)前売り2800円 当日3300円、大人(休日)前売り3300円 当日3800円、12歳以下(平日)前売り1400円 当日1650円、12歳以下(休日)前売り1650円 当日1900円、6歳以下無料※そのほかEX特別観覧エリア入場付チケットあり。
アクセス:JR奈良線・京阪本線 東福寺駅より徒歩約10分
取材・文=レックス 二宮大輔
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