
本作は、吉田修一さんが自身の歌舞伎黒衣としての経験を糧に書き上げた渾身の同名小説を、『フラガール』、『悪人』、『怒り』の李相日監督が映像化。任侠の世界から歌舞伎の道へと導かれた一人の男が、芸に人生を捧げた50年の軌跡を描く壮大な人間ドラマとして、2025年6月6日に公開された。
■興収200億円突破&日本アカデミー賞を総なめ
上映時間2時間55分という長尺や、歌舞伎という伝統芸能をテーマにした作品としては異例ともいえる驚異的なロングランを記録。公開172日目(2025年11月24日)の時点で、それまで22年間破られなかった『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(173.5億円)の記録を塗り替え、「邦画実写作品の歴代興行収入1位」の金字塔を打ち立てた。その後も数字を伸ばし、邦画実写作品として史上初となる「興収200億円の大台」を突破。累計興行収入は、2026年2月15日時点・公開255日間で200億851万9000円、累計観客動員数は1415万人となっている。
また、国内外の映画祭で非常に高い評価を受け、特に「第49回日本アカデミー賞」では賞を総なめにする圧倒的な強さを見せた。優秀賞としては最多17の賞を獲得し、最終的に最優秀賞を最多10部門で受賞する大躍進。伝統芸能の美しさを圧倒的なスケールで映像化した芸術性と、エンターテインメントとしての高いおもしろさが完璧に融合した結果、名実ともに2025年を代表する「国宝」級の傑作となった。
主人公・立花喜久雄を演じるのは、「第49回日本アカデミー賞」で最優秀主演男優賞を受賞した吉沢亮さん。抗争で父を失った喜久雄は、上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙さん)に引き取られ、歌舞伎の世界に足を踏み入れる。そこで出会うのが、半二郎の実の息子である御曹司・大垣俊介(横浜流星さん)。生まれも育ちも異なる二人は、互いに高め合いながら芸に青春を捧げていくが、さまざまな出会いと別れが、二人の運命を大きく変えていくことになる――。



■国内外の一流スタッフ&豪華キャストが集結
メガホンを取った李相日監督(『フラガール』)をはじめ、脚本の奥寺佐渡子さん(『サマーウォーズ』)、撮影のソフィアン・エル・ファニさん(『アデル、ブルーは熱い色』)、美術の種田陽平さん(『キル・ビル』)と、国内外の一流スタッフが集結。さらに、四代目中村鴈治郎(なかむらがんじろう)さんが歌舞伎指導および出演として参加しており、吉沢さんと横浜さんが魅せる女形の所作や、劇中の『二人道成寺』で見せる凛とした舞のシーンは息をのむ美しさだ。



また、喜久雄を支える幼馴染・福田春江役の高畑充希さん、育ての親・立花マツ役の宮澤エマさん、俊介の母・大垣幸子役の寺島しのぶさん、人間国宝の小野川万菊役の田中泯さんらに加え、森七菜さん、三浦貴大さん、見上愛さん、黒川想矢さん、越山敬達さん、嶋田久作さん、永瀬正敏さんといった日本映画界を代表する俳優陣が物語に圧倒的な深みを与えている。主題歌は原摩利彦さんが手掛け、King Gnuの井口理さんが歌唱で参加(作詞:坂本美雨)したことでも大きな話題を呼んだ。




■カンヌ国際映画祭でもスタンディングオベーションの嵐
その卓越した芸術性と物語性が評価され、本作は第78回カンヌ国際映画祭の「監督週間」部門に選出。現地での上映後には鳴り止まない拍手が巻き起こった。

李監督は「我々が込めたものがすべて届いているという感触がダイレクトにあって、震えが来る感じがした」と語り、吉沢さんも「胸に来るものがあった」、横浜さんも「役者をやっていてよかったなと思える瞬間だった」と涙を滲ませながら振り返った。渡辺謙さんも「ちょっとやっぱり胸が震えた」と称賛したその熱量が、画面越しにも生々しく伝わってくるはずだ。
ベールに包まれた歌舞伎の内側で、喜びと苦悩、成功と挫折を繰り返しながら、ただ一人“国宝”と呼ばれる高みを目指す男の魂の軌跡。劇場で観て圧倒された人も、惜しくもスクリーンで観られなかった人も、この機会にぜひVOD配信で、その圧巻のクライマックスと細部までこだわり抜かれた映像美をじっくりと堪能してほしい。

映画『国宝』概要
監督:李相日
脚本:奥寺佐渡子
出演:吉沢亮
横浜流星/高畑充希、寺島しのぶ
森七菜、三浦貴大、見上愛、黒川想矢、越山敬達
永瀬正敏
嶋田久作、宮澤エマ、田中泯
渡辺謙
原作:『国宝』吉田修一著(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
配給:東宝
(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会
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