
志尊淳主演の日曜ドラマ「10回切って倒れない木はない」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系/Huluにて配信あり)の第9話が6月7日に放送され、義母・キョンファ(キム・ジュリョン)に刺され、重体に陥ったミンソク(志尊)を意外な人物が救った。だが一難去ってまた一難。怪我の後遺症がミンソクをまた苦しめることになり、彼はある決断をした(以下、ネタバレを含みます)
■波乱万丈×純愛ラブストーリー
本作は、秋元康氏企画のオリジナルストーリー。日本人の両親を事故で亡くし、韓国の財閥の養子・“キム・ミンソク”として育った男が、養父の突然死をきっかけに運命が一転。後継者の座を奪われ、次々に困難な状況に追い込まれる中、医師・桃子(仁村紗和)と出会い、愛を育んでいく。運命に翻弄されながらも諦めずに立ち向かっていく、波乱万丈×純愛ラブストーリー。
タイトルの「10回切って倒れない木はない」とは、「どんなに難しいことでも、何度も挑戦し続ければ必ず成功できる」という意味の韓国のことわざで、本ドラマの重要なキーワードにもなっている。
■ミンソクを救った意外すぎる人物
ミンソクの傷は肝臓に達しており、早急な生体肝移植が必要な状態だった。医師は、手続きに時間がかかる他人より血縁者が望ましいと言うが、ミンソクの実の両親はもう居ない。時間が経てば、助かる確約はできないと言われ、途方に暮れる桃子(仁村紗和)に、拓人(京本大我)は「大丈夫。オレが何とかする」と言って、病院を出ていった。
翌朝、拓人はドナーとして車椅子に乗った人物を連れて戻ってきた。手術は三¥無事成功し、ミンソクは一命を取りとめたのだった。目覚めた彼は朦朧とする意識の中で「彼女は…大丈夫ですか?」と医師に尋ねた。こんな時でも、まず桃子の心配をするミンソク。どれだけ彼女を大切に想っているかが伝わってくる。桃子は、彼が刺された時から今まで、仕事も休んでミンソクに付き添っていた。
ミンソクが少し回復した頃、拓人が「会わせなきゃいけない人が居る」と言ってミンソクを病院の屋上へ連れて行った。そこには、彼のドナーになった車椅子の男性が待っていた。その男性が振り返ると…それは、亡くなったはずのミンソク父親・青木優(田辺誠一)だった。
「そんなはず…だってあの時…」と、混乱するミンソクに、拓人は、23年前の事故の時のカルテには、母の未希は「死亡」となっていたが、優の方は転院先の病院名が書かれていた、と告げた。ミンソクが両親の葬儀にも出ておらず、墓の場所も知らないことが気になった拓人は、その当時の話を聞きに優の転院先の病院を訪ね、優の現在の居場所を突き止めたのだった。

■父がジョンフンに息子を預けた理由
優は、生きていたことを黙っていて悪かった、とミンソクに詫びながらも、今さら許されないのはわかっていると言った。事故で歩けなくなり、ミンソク(当時は照)と2人で生きる為に、どこに助けを求めればいいのかわからなかった優は、親友で一番信頼しているジョンフン(オ・マンソク)に彼を託したのだった。
優は、照に会いたくてソウルまで行ったこともあったが、“キム・ミンソク”として生きようと頑張っている息子を見て、新たな人生の邪魔をしてはいけないと思い、声をかけずに帰ってきたのだ、とミンソクに涙ながらに語った。
照を1日…1秒たりとも忘れたことはなかった、と言う優に、「僕は、“キム・ミンソク”です。今さら“青木照”には戻れません」とミンソクはハッキリ告げ、「あなたは、小さい僕がどれだけ亡くなった両親に会いたいと思っていたか、どれだけ寂しい思いをしていたか考えたことは無かったんですか?」と、気持ちをぶつけた。
息子の告白に嗚咽する父に、ミンソクは、助けてくれた事には感謝するが今は何を話したらいいのかわからない、と言って、その場を去った。そして、ミンソクの心情を心配していた拓人と桃子に「僕の“父”は、韓国の父なんで」と告げるのだった。

■歩けなくなる可能性…
リハビリに励むミンソクだったが、ある日、医師から、血だまりの神経への圧迫が長引いているせいで麻痺が固定化しつつあり、歩行の回復が難しいかもしれない、入浴や排せつも含め日常生活に介助が必要になると思う、と告げられた。
退院したミンソクがこども食堂にやって来ると、子どもたちがサプライズで歓迎してくれた。子どもたちは彼の入院中も、絵を描いて励ましてくれ、ミンソクの大きな力になっていた。
彼らと楽しく過ごし、一段落した時、1人の少年が床に落ちているボールに気付かず歩いてきて、ボールに足をとられて転んでしまった。その直前、気付いたミンソクはとっさに助けようとしたが、足が動かず、ミンソクも倒れこんでしまった…。立ち上がろうとしても、1人では無理。拓人や桃子の助けを借りてやっと車椅子に戻ることができたのだった。ミンソクは、今の自分の無力さを痛感した。

■「桃子さんには、もう会いません」
ある日、ミンソクは桃子を高級レストランに誘った。初めて食べる料理の数々にうれしそうにする桃子を彼は微笑ましく見ていた。会話も弾み幸せな時間が流れる。そして、デザートが来た時、彼は「今日は、話したいことがあってきたんです」と告げた。
ミンソクは、この先も歩けなくなるかもしれいことを桃子に打ち明け、韓国に戻って仕事をしながらリハビリを続けることにした、と語った。そして「桃子さんには、もう会いません」と言った。
ミンソクは、先日のこども食堂で少年を助けられなかったことだけでなく、診療所に入るのも、料理を盛り付けるのも、誰かの手を借りなくてはならなかったこともつらかった。出来ないことばかりでが多くて謝ってばかりだったことがつらかった。
何もできない自分だが、韓国へ帰れば仕事はできるのだ、と言うミンソクに、桃子は、ミンソクを謝らせてしまう状況が悪いのだ、と言った。
そして、どこかへ行ったり何かをしたり、ではなく、ただミンソクと居たいのだと伝えた彼女に、ミンソクは、桃子と会うと、やりたいのにできないことばかりが頭に浮かび、桃子に迷惑をかけてしまうことが頭をよぎるのだ、と言った。
桃子は「そんなことは絶対無い」と食い下がるが、ミンソクの決意は固かった。「桃子さんと居ると、僕が僕に耐えられないんです」と言い、それぞれの道に戻れるのは今だと思う、と改めて別れを口にした。

■「お父さんと同じことしちゃってる」と、視聴者の声
Xでは優の選択を「自分勝手すぎる」「共感できない」「預ける他に方法があったのでは?」などと受け入れられない視聴者が多かったが、ここにきて「お父さんと同じことしちゃってるよ」「桃ちゃんの気持ちは考えないの?」と、ミンソクの決断にも反対の声が。「これで、お父さんの気持ちがわかって許せるようになるのかな」という考えもあった。
ミンソクが優に言った言葉を、ミンソクに返してやりたい。「桃子がどれだけミンソクに会いたいか、どれだけ寂しい思いをするか、考えた?」と。歩けないと決まったわけではないのに、今のミンソクは「10回切って倒れない木はない」を忘れてしまったかのようだ…。
次回、ついに最終回。回復して桃子に会いに来るミンソクを期待しながら放送を待ちたい。
◆文=鳥居美保


