ナツミさんは、娘・イチカちゃんを育てています。お隣に住むママ友・レナさんと息子のハル君とは親しい間柄でした。しかしある日、レナさんは子どもと一緒に去り、間髪入れずに隣人の再婚相手・ユリアさんが現れます。
レナさんは離婚前、元義母と元夫・タダヒコさんからハル君の「言葉の遅れ」を責められ、一方的に離婚と再婚を告げられました。ナツミさんは、略奪婚したことを少しも悪びれないユリアさんの態度に嫌悪感を抱きます。
ユリアさんはすぐに妊娠しますが、おなかの赤ちゃんが「女の子」とわかった途端、義母やタダヒコさんから冷遇されるように。
さらに、夫と義母の気持ちを繋ぎ止めるため、ハル君の誘拐未遂事件を起こし、その騒動中に陣痛がきて、ユリアさんは病院へ搬送されます。しかし、その裏でタダヒコさんは、分娩中のユリアさんそっちのけでレナさんに復縁を迫るのです。
タダヒコさんや義母との話し合いを提案したナツミさんは、自身も同席することに。
そして、泌尿器科の男性不妊外来にタダヒコさんが通院していることを突き止め、話し合いの場で明かしたレナさん。
タダヒコさんと義母がハル君にこだわっていたのは、今後子どもをつくれる可能性が低いからだったのです。そこで、ナツミさんはユリアさんの妊娠を疑問視し、子どもの父親が別の男性ではないかと考えます。
タダヒコさんが子どものDNA鑑定を求めたところへ、ナツミさんが呼び寄せていたユリアさんの元彼・タダノヒモオさんが登場。「ユリアさんが結婚後も呼び出され、関係がありました。証拠ならあります!」と暴露したのです。
「その子は一体誰の子なんだよ!」
子どもの出自を巡って言い争うユリアさんとタダヒコさんですが……。
「絶対に別れない」妻の覚悟に戦慄する夫





※托卵とは、夫以外の男性との間にできた子どもを、夫の子として育てる行為を指します。











「どんな結果が出ても、私はあんたと別れないから。責任は取ってもらうわ」
ユリアさんは子どもの出自がどうであれ、離婚に応じる気がないようです。
「俺の子じゃないならお前とは別れる!」
タダヒコさんはそう主張するものの、ユリアさんは
「私をここまで巻き込んでおいて笑わせないでくれる?」
「最後まで責任持つのが筋ってもんでしょ?」
そう言って、離婚を断固拒否します。
ユリアさんの態度に恐怖を覚えたタダヒコさんは、元妻・レナさんに助けを求めます。
しかし、レナさんは「すべてあなたの自業自得じゃない」と突き放したのでした。
▼レナさんの言う通り、タダヒコさんが直面している問題は、自らの選択の積み重ねによって招かれた結果といえるでしょう。もちろん、子どもの出自が問われる状況になってもなお反省の色を見せないユリアさんの言動にも驚かされます。しかし、そもそもの発端は、タダヒコさんが前妻のレナさんや家族を傷つけながら不倫・再婚という道を選んだことでした。
どんな事情があったとしても、生まれてくる子どもには何の責任もありません。大人たちの嘘や身勝手な選択によって、子どもが傷ついたり、不安定な環境に置かれたりすることはあってはならないはずです。だからこそ、感情的に責め合うのではなく、まずは子どもにとって何が最善なのかを考え、必要な責任を大人が引き受ける姿勢が求められるのではないでしょうか。
信頼の上に成り立つはずの夫婦関係も、嘘や裏切りを重ねれば、いつか大きなひずみとなって表れます。自分の都合を優先して築いた関係の先に待っていたのは、誰も幸せになれない結末でした。だからこそ、目先の感情や欲望に流されるのではなく、一つひとつの選択に責任を持つことの大切さを考えさせられますね。
著者:マンガ家・イラストレーター キナコモチかあさん

