逆流性食道炎のセルフチェック方法や予防方法

逆流性食道炎のセルフチェック方法を教えてください。
逆流性食道炎では、強い刺激がある胃酸と食物が食道に逆流します。刺激に弱い食道はそれに敏感に反応して何らかの症状を示すため、逆流性食道炎かどうかのセルフチェックが可能です。逆流性食道炎が疑われる症状を、以下に列挙します。
胸焼け
お腹のハリ
胃もたれ
げっぷ
食後の吐き気
喉の違和感
風邪でない咳
胸の違和感
食事中にすぐ満腹感
喉の奥で酸っぱい味がする
前かがみの姿勢で胸焼け
飲み込むときのつかえ感
こうした症状が複数ある場合は、逆流性食道炎の可能性があります。一度医療機関で相談してみましょう。
逆流性食道炎の予防方法を教えてください。
逆流性食道炎を予防するには、食生活やストレス対策など生活習慣の改善が大切です。原因や治療面でも生活習慣の見直しが指摘されていますが、それは予防の面にもそのまま適用できます。逆流性食道炎は消化器官の疾患なので、当然ながら食事面での予防対策が主体です。予防のためには早食いや大食い、高脂肪食、夜食、飲酒を避ける必要があります。そして食後は2〜3時間あけて寝ることや、上半身を高くしたり左側を下にしたりして寝ることです。また、太らないことやストレスを溜めないこと、前かがみの姿勢を避けることも大切です。
逆流性食道炎予防のために飲酒や喫煙は控えた方がよいですか?
飲酒と喫煙は逆流性食道炎の予防には悪影響が予測されるため、控えた方がよいでしょう。まず飲酒ですが、アルコールが下部食道括約筋をゆるめ、胃酸の逆流を促進します。また、食道のぜん動運動を抑制するため、逆流した胃酸が食道内に滞留しやすくなります。こうした悪影響があり、予防のために飲酒は控えましょう。また、喫煙すると煙に含まれるニコチンが胃酸の分泌を促します。さらに喫煙による唾液の減少作用は、胃酸で食道を傷つきやすくする一因です。このように、飲酒も喫煙もよくない影響が明確なため、摂取は控えましょう。
編集部まとめ

逆流性食道炎は胃から逆流した胃酸で食道粘膜が損傷し、胸やお腹を中心に広範囲に不快な症状が続きます。原因の多くを加齢や生活習慣が占め、なかなか治りにくい疾患です。
治療は胃酸分泌を抑制する薬物治療が主体で、8週間をめどに内服します。ただ、多くの原因が生活習慣であり、生活全般にわたる見直しも大切です。
一方で予防が可能な疾患のため、本記事で紹介した原因となる生活習慣の項目をチェックしてみましょう。
参考文献
胃食道逆流症(GERD)ガイド2023
逆流性食道炎ってどんな病気?|国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター

