
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、漫画『遊び人だと思われたい男』を紹介する。『幽霊さんと不良A』(KADOKAWA刊)でも知られる作者の鴉月ルイさんが、8月28日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1.5万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、鴉月ルイさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
■5人の彼女を持つ少年の本命の相手は

3年生の伊吹りづは遊び人だと噂されており5人の彼女たちがいるが、彼の本命は後輩の瀬戸深月。しかし、同性であることを理由に取り繕い、想いを告げずにいたのだ。ところが深月も、りづに想いを寄せており「先輩の6人目の恋人にしてください」と正面から告白する。
これを反射的に「え やだ」と断ってしまったりづに、本気であることをどうしたら認めてくれるのかと食い下がる深月。「卒業まで毎日告白しにきてくれるなら、認めてあげてもいいよ」と提案したりづに対し、深月は「余裕っす」と彼の手を取るが…。
この両片思いの漫画を読んだ人たちからは、「この2人を眺める仕事に就きたい」「最高に尊い2人」「反応良過ぎて最高」「息が止まりそうになった」など、多くのコメントが寄せられている。
■「ツッコミが渋滞しそうなセリフになったかと」作者・鴉月ルイさんに漫画創作へのこだわりをインタビュー

――本作に登場する2人を創作したきっかけや理由があればお教えください。
以前にインタビューしていただいた『クールだと思われたい男』につづき、SNSで投稿するライトBL漫画のネタをもう1本考えていました。引きの強い1P目にしたいな…と考え、セリフから着想を得たのが今回の作品です。前者の作品は『クールぶり男子と激重男子』というタイトルで、今秋からカドコミにて商業連載化が決まりました!私は複数の出版社でお世話になっているので、その旨を講談社の担当さんにもお伝えしたところ、「こちらでも何かやりたいね」というお話に発展しまして。そのときにはすでに『遊び人だと思われたい男』の着想があったため、1度担当さんには内緒でSNSに投稿し、「1万いいねを超えたら提案してみよう」と考えていました。実際に多くの反応をいただくことが出来たため、後日改めてご相談させていただきました。こちらも今秋より、パルシィにて『あまのじゃく男子とベタ惚れ男子』というタイトルで商業連載化が決定いたしました!『クールぶり男子』とセットで応援していただけますと幸いです。
――「先輩の6人目の恋人にしてください」という目をひく1コマ目が非常に印象的でした。導入について、意図して掴みを強くしたのでしょうか?
SNSで目を留めていただたくためには「え?」と思うような内容が絶対必須だと思ったので、衝撃的なセリフをずっと考えていました(笑)。「5人も彼女いるんかい」と「6人目でいいんかい」という、ツッコミが渋滞しそうなセリフになったかと思います!
――料理も裁縫もできないと語られた深月ですが、彼が得意なものは何があるのでしょうか?
深月は「ひたすら一途」という性質を持った人間ですので、得意…とは少し違うかもしれませんが、誰かに教えられたことは達成するまで努力し続け、最終的には習得してしまうタイプだと思います。そのうち料理も裁縫も人並みにはできるようになると思いますが、今は不器用な自分を見るりづのリアクションがかわいくて甘えています。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
3話になるのですが、りづに対して背後から目隠しをし「俺の声覚えてください。今日も貴方のことが大好きです」という告白をするシーンです。卒業まで色々なシチュエーションで告白し続けるのがこの作品の型になるのですが、ただ気持ちを伝えつづけるだけではなく、自分を好きになってもらうために存在を沁み込ませていく感じが… 意外と深月は策略家なのかもしれません。
――今後の展望や目標をお教えください。
商業連載が無事上手くいきますように…!パルシィでしか読めないエピソードも収録していただく予定ですので、ぜひそちらでも読んでいただけると嬉しいです!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
反応をくださる皆さまに支えられて描いています。どうか今後もお力をお貸しください。大好きです。

