
元サッカー日本代表の中田英寿氏の強烈すぎるキャラクターを明かしたのは、同じくサムライブルーで共闘した8歳上の北澤豪氏である。
6月10日放送のA「これ余談なんですけど…」(ABCテレビ)に出演した北澤氏は、日本代表で後輩にあたる中田氏の人間性について「ヒデは取り扱いが難しい」と表現し、その理由を「ロジカルに物事を見てる。“頑張ってなんぼ”じゃない」と冷静で理論派な部分にあったと語る。
北澤氏は、ともにゲスト出演した元代表でタレントの武田修宏を含め、“ガッツ系のハードワーカー”だったため、中田氏からは時折「『わかってる?』って言われちゃう」とたしなめられることもあったと告白。さらに、足の内側を使うインサイドキックのやり方をめぐっては、年下の中田氏に人差し指を振りながら「違うよ、きーちゃん(北沢氏)」「それは本当のインサイドキックじゃない」などと“上から”指摘され、北澤氏は「はぁ!?」と反発して一触即発のムードにもなったという。
続けて、1998年のフランスW杯アジア地区第3代表決定戦のイランとの大一番を控えた前日でのこと。北澤氏がスタジアム付近を散歩中、「いよいよ明日だな。もうこの試合は人生を賭けるぐらいで戦わなきゃいけない」と話して気合いを入れたところ、ここでも中田氏から「何言ってんすか? いつもの試合っすよ。いつもそうやって意気込んでるからダメなんすよ」とのキツすぎる返しが。
インテリで理論派、物怖じもしない「一流のメンタル」
当時を振り返った北澤氏は「説教食らっちゃって(笑)“落ち着けよ”って言われちゃって」と吐露。一方で、各年代の代表を戦い抜いてきた中田氏の発言の意図について「(中田氏は)下のカテゴリーでも世界を見てきてるから、そんなに意気込んだからって(タイトルを)獲得できるもんじゃないんだよって」と説明し、同氏の伝えたかったことに理解を寄せていた。
「なかなか8歳上の日本代表選手に対して、これだけの物言いをできるケースはレアでしょうが、中田氏の場合、10代の頃から海外への挑戦を視野に入れ、21歳の若さで世界最高リーグだったイタリア・セリエAに参戦しています。また、当時としては珍しく、韮崎高校時代から『サッカーしか知らない人間にはなりたくない』『サッカーだけの人生は嫌だ』として資格の取得にもトライし、2006年の現役引退後もハーバード大学ビジネススクール(HBS)への進学や、税理士になるための勉強をしていたことなどが報じられました。そんな理論派でインテリかつ物怖じしない中田氏を巡る今回のエピソードについて、ネットでは『当時の体育会的同調圧力に屈しなかった中田は一流のメンタルを持っていたのは間違いない』『平常心が大事だということを言いたかったんじゃないかな』『先輩に毒づいてる時の中田は良かったですね。日本代表ではリーダーというより、生意気だが頼れる後輩キャラが合っていた』などの声が上がっています。また、中学時代の中田氏は、監督が試合に負けた罰として選手たちに『ダッシュ50本』を命じた際、『負けた原因は監督にもありますよね? なら監督も一緒に走ってください』と冷静に反論し、実際に監督も走らせてヘトヘトにさせたという伝説も有名。“全員で団結して一緒に戦う”のであれば、負けた罰を選手だけが負うということに納得がいかなかったのでしょうが、中学の頃からすでにその主張ができる強烈な存在だったということですね」(スポーツライター)
実力に才能、人間性、そして実績。全てにおいて、中田氏は周囲から一目置かれる存在だったことは間違いないだろう。
(木村慎吾)
