
山を愛し、山を満喫する番組「そこに山があるから」。1万8000を超える山々があると言われている日本。出演者が“今いきたい山”を登るというテーマで放送され、まもなく放送200回を迎える。これを記念して6月6日に東京・二子玉川ライズ スタジオ&ホールで「そこ山フェスティバル」が開催された。番組のレギュラー陣、本上まなみ、南野陽子、金子貴俊、南沢奈央がステージで“山”についてのトークセッションを行い、これまでの放送の中からの“クイズ”も展開。トークセッションの他にも、番組テーマ曲「極彩|I G L (S)」を奏でるROTH BART BARON(三船雅也ソロ)、“天才”と称される表現力で音楽シーンを開拓してきた七尾旅人、音楽家・打楽器奏者としてマルチな活動を見せている角銅真実によるライブもあり、“フェス”という名にふさわしいイベントとなった。このイベントの模様が6月17日(水)の放送回でオンエアされるということで、イベントを終えた4人にインタビューを行い、イベントの感想や今後登ってみたい山などについて聞かせてもらった。
■本上まなみ「お客さんが楽しんでるのがステージからも分かりました」
――まずは、今回のイベントの感想から聞かせてください。
金子:本当にたくさんの方が来てくださって、立ち見の方もいらっしゃいましたし、「そこ山」愛されてるなぁって感じました。ホールですけど、外が見えていて開放的な感じだったので、「そこ山」っぽいイベントでしたね。前回、2年前に100回記念で「そこ山フェス」を一度やって、今回が2回目ですけど、前回よりも多くの方に来ていただいて、番組を通して山を好きになったという方もいらっしゃると思いますし、リアルに山好きが集まれる貴重なイベントなのかなとも思いました。定期的に続けて欲しいなって思いますね。
南野:フェスっていう時点で、プロデューサーさんの個人的な趣味みたいな感じがして、「BSの番組でこれってあり?」って思うんですけど(笑)。でもなんか、ファン感謝祭というか、実際に普段番組を見てくださる方や、山が好きな方とちゃんと向き合ってお話ができるというのはすごくいい機会だと思います。私なんか、歌を歌いながら登っちゃうんですけど、私たちのトークの間に、アーティスト、ミュージシャンの方々のライブもあって、それもすごくいいなぁって。出られた方の音楽、音がすごく心地よくて、次に登る時、聴いたりするのもいいなと思いました。
本上:2回目が出来たことがまずうれしくて。やっぱりすごく贅沢な空間だなって思いましたね。2回目の開催で、今回もたくさんの応募があったと聞きました。テレビを通じて、同じ趣味を持ってる方たちと同じ場所で時間を共有できるというのが、テレビで見て、それで終わりじゃない良さがありますね。
――イベントは盛り上がってましたね!
本上:本当にすごく盛り上がっていて、お客さんが楽しんでるのがステージからも分かりました。見に来られてる方の方が私よりも山に詳しいですし、番組もよく見てくださってるみたいで、クイズでも「あの山だよね」みたいな感じで、私たちが答えるより前に分かってるという顔をされていたりしました。
――前回開催から2年越しのイベントでした。
本上:「そろそろやらないのかな?」って思ってたんですけど、「そっか!100回区切りでやってたんだ」って、今回また出来たことはうれしかったです。「ようやくこの時が来た!」って感じでした(笑)。
――南沢さんは今回「そこ山フェス」初参加ですが、一緒にトークをされて、お客さんの反応はいかがでしたか?
南沢:番組では金子さん、南野さん、本上さんとお会いすることができないので、このイベントで4人で集まれてトークができるのが、すごく楽しかったです。それと、お客さんの前に立ってみて、「こんなに愛されてる番組なんだ」っていうのを改めて実感できました。皆さんおっしゃるように、山という一つ好きなもので集まってるから、全員が楽しんでくださってるのが伝わりますし、山に行くと私自身も開放的な気持ちになるんですけど、ここもそういう場になってる気がしました。こういうお客さんの前に立つイベントだと緊張するほうなんですけど、今日は緊張よりも“楽しい”という気持ちのほうが大きくて、結構リラックスして臨めました。
――それだけ雰囲気がいいというか、アットホームな空気でしたね。
南沢:そうですね。あと、自分が登った山の思い出を、こんなにたくさんの方と一緒に振り返るなんてこともなかなかできないので、貴重な経験でした。
■金子貴俊「ずっと日本の山を登ってきてますけど、いつか海外の山も登ってみたいです!」

――この番組は「今登りたい山に登る」というのがテーマで4年、南沢さんは2年、この番組をやっていくうちに“今登りたい”という基準とかが変わったりしましたか?
金子:変わったというか、「もっとこういうところにも登ってみたいな」と “広がった”という感じです。一つ言っていいですか? ずっと日本の山を登ってきてますけど、いつか海外の山も登ってみたいです!
――“特別編”みたいな形で。
金子:ぜひ、スイスに(笑)。
南野:4回分くらいのオンエアにすればいけるんじゃない?
金子:はい、撮れ高たくさんあるようにしますので、これ、いつか実現させたいです。
――どうしてスイスなんでしょうか?
金子:この前、海外に行った時、飛行機の乗り換えがスイスだったんです。空港からアルプスが見えたんですよ。「うわぁ、こんな近くから見えるんだ!」って思って、もう行くしかないって思ってます。
――南野さんはどうですか? 何か変化はありますか。
南野:大きい山にも登ってみたいなって気持ちはあるんですけど、年々、体力が落ちてきてますし、ガタがきてますので、そういうわけにもいかないかなって(笑)。でも、“だからこそ”かな。皆さんが登られてる山をテレビで見てても、自分が登りたいというよりは、行った気になれるんですよ。皆さんの息遣いも番組を見てると聞こえてくるので、それで満足しちゃってるところもあるんですよね。誰かと一緒に登ることもやってみたいですね。
金子:あ、前に一緒に登りましたよね。

南野:そうそう。猛吹雪でね(笑)。あの時はしゃべる余裕もないくらいだったけど、誰かと一緒に登るというのは普段とは違う気持ちで臨めると思うんです。
――南野さんがおっしゃったみたいに、皆さん出演者ですけど、他の方が登られてるのをみてる時は“視聴者”でもあるので、別の視点で番組を見られてるんですね。
南野:見ていて思うのは、皆さんそれぞれ違うので、タイトルは同じだけど別の番組みたいにも感じたりするんです。私はそれが面白いなって。
■南沢奈央「クライミングも趣味でやっていたので、結構険しいところも行きたい」

――本上さんはどうですか?
本上:人間って歳を重ねると、年々頑固な部分が出てくるって言われてますけど、私もそうなんです。小さい苔だったり、小さいキノコだったり、そういうのが好きで、あるとすごく見ちゃうし、より集中して見てるなっていうのを実感してますね。
――この番組に出られるようになって、本上さんが苔好きだと知られるようになりましたから。
本上:そうなんですよ(笑)。だからやっぱり、日本列島は長いので、全国にいろんな生態系があって、私は関西の山に登ることが多いんですけど、北の植物と南の植物の両方がある山もあって面白いです。その狭間の山々をちょっと巡ってみたいなというのは思いました。

――南沢さんも登った山が20座を超えていますが、まだまだ行きたい山もたくさんあるんじゃないですか?
南沢:イベントで“鎖場”の映像が流れたりしましたけど、元々クライミングとかも趣味でやっていたので、結構険しいところも行きたい気持ちはあります。あと、私も登山を始めた頃、百名山を制覇するとか、名前の知られているところをつい見てしまってました。でも、この番組を通して、各地に地元の人たちに愛されている山とか、それぞれの土地に小さくてあまり名前は知られてないけど良い山があるということを知ったので、そういう山をリサーチしてみたいです。
――ついつい有名な山とか百名山に注目してしまいがちですけど、「名前」「高さ」ではなく、いろいろな山があることがわかると興味も広がりますよね。
南沢:そうなんです。先ほどおっしゃっていただいたように、私もこの番組を視聴者として見ていて、「行きたいな」って思う山がいくつもあったりします。前に金子さんが登られていた長野の三峰山も、自分が行きたい山リストに入ってます(笑)。
――まだまだ番組が続いていきますので、金子さんのスイスの山をはじめ、皆さんそれぞれがどんな山に登りたいのか、登るのか、楽しみにしています。
金子:次、300回記念と言わず、2年待たずにこういうイベントがまたできたらいいなっていうのも思っています。まずは、今回のイベントの放送があるので、そちらを楽しんでもらいたいです。
◆取材・文=田中隆信

