「一番下は外す」は本当? 専門家に聞いたスーツの着こなしマナー

「一番下は外す」は本当? 専門家に聞いたスーツの着こなしマナー

ビジネスシーンはもちろん、就職活動や冠婚葬祭など、スーツをびしっと着こなしたい場面は多いものです。

しかし、スーツの着方には意外と細かいルールやマナーがあります。

「一番下のボタンは留めるべきか、外すべきか」

「座る時はどうすればいいのか」

このような疑問について、オーダースーツ業を営むTailor Vernoの西村奈緒さんにお話をうかがいました。

正しい知識を知ることで、いつもの着こなしが、よりスマートで信頼される姿に変わるかもしれませんよ。

意外と知らないスーツのボタンの基本ルール

スーツのジャケットには『2つボタン』や『3つボタン』などいくつかの種類がありますが、共通している鉄則があるといいます。

――ボタンの留め方に共通のルールはありますか?

実は、どのタイプであっても一番下のボタンは常に外しておくという『アンボタンマナー』が基本的なルールです。

一番下のボタンはあくまで飾りであり、留めることを想定して作られていないのです。

スーツを着る人の写真

写真左=2つボタン 写真右=3つボタン(画像提供:西村奈緒)

――なぜ、一番下のボタンを留めてはいけないのでしょうか?

諸説ありますが、英国の乗馬スタイルが由来という説が有力です。

馬にまたがるさいに、下までボタンを留めていると生地が突っ張ってしまい、シルエットが崩れてしまいます

それを避けるために一番下を開けるようになった習慣が、現代のスーツマナーとして定着したといわれています。

現在のジャケットも裾に向かってゆるやかなカーブを描くデザインが一般的であり、「全部留めてしまうとシワが寄って不自然な見栄えになってしまう」とのこと。

着慣れた印象を持たせるためにも、一番下のボタンは開けておくのが鉄則なのだそうです。

――「立つ時」と「座る時」で、ボタンの扱いに違いはありますか。

シングルスーツの場合、立っている時はボタンを留めますが、着席する時はボタンをすべて外して座るのがスマートです。

スーツを着る人の写真

写真左=2つボタン 写真右=3つボタン(画像提供:西村奈緒)

――座る時にボタンを外すのは、なぜでしょうか?

座った時にボタンを留めたままだと、お腹周りの生地が浮き上がり、だらしない印象を与えてしまうことがあります。

「座る時はスッとボタンを外し、立ち上がる時に自然に留める」

この一連の動作ができるようになると、スーツを着慣れている印象を周囲に与えることができますよ。

スーツを着用して座る人の写真

※写真はイメージ

――ダブルスーツの場合も、座る時はボタンを外すのですか。

ダブルスーツはフォーマルな要素が強いため、基本的には留めたまま着用します。

シングルスーツのように座る際にも外すことは少なく、ボタンを締めておくほうがだらしなく見えません。

ダブルスーツは前合わせの重なりが深いため、ボタンを外すと内側の生地が垂れ下がってしまうなどの理由があるのだそう。

現在の流行では下を開ける着方もありますが、本来の基本的なマナーとしては、外さずに締めておくのが正しいとのことです。

ダブルスーツを着る人の写真

画像提供:西村奈緒

正しい知識で、信頼される着こなしを

スーツのボタンマナーは、決して『絶対に守らなければならない』というわけではありません。

しかし、こうした細かなルールを知っているかどうかで、その人の『身だしなみへの意識』が透けて見えるものです。

「ボタンを一番下まで留めてしまうと、スーツを着慣れていない印象を持たれてしまうかもしれない」と、西村さんは話します。

プロ直伝のアンボタンマナー。次にスーツに袖を通す時は、一番下のボタンをそっと外して、より洗練された着こなしを楽しんでみてくださいね。

西村さんの顔写真 取材協力 西村奈緒

Tailor Verno(テイラー ヴェルノ)。
「似合う」を仕立てるオーダースーツをモットーに、体型・雰囲気・職業に合わせた提案が可能。完全予約制で、多くの経営者・営業職の方に利用いただいています。
出張採寸やトータルコーディネートにも対応しており、コーディネートにお悩みの方の声に応えている。
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[文・取材/LUIS FIELD 構成/grape編集部]

配信元: grape [グレイプ]

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