
2025年10月7日からTBS系火曜ドラマ枠で『じゃあ、あんたが作ってみろよ』が始まった。原作は第26回手塚治虫文化賞新生賞を受賞し、40万部を突破するなど各方面で高い評価を得ている大ヒット漫画『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(著:谷口菜津子/ぶんか社)で、夏帆さんと竹内涼真さん主演で実写化。先日、ドラマ第1話が放送され、大きな話題となった。
主人公は、恋人のために献身的に料理を作り続けた山岸鮎美と、「料理は女が作って当たり前」と考える海老原勝男。大学時代から交際し、順調に見えた二人だったが、勝男のプロポーズに対する鮎美の答えはまさかの「無理!」。完璧だと信じていた恋愛に終止符を打った二人が、別れをきっかけに「当たり前」を見つめ直していく再生ロマンスコメディだ。


■「料理のダメ出し」をした夫が、自ら料理を作ったら…


本作を描いたきっかけについて、作者の谷口菜津子さんは、「SNS上で時々見かける、料理のダメ出しをする夫への不満を読んで、腹が立ったり、悔しい気持ちになったりすることがありました。もしその料理のダメ出しをした夫が、自ら料理を一から作ったらおもしろいだろうなと思ったのが、この作品のアイデアの種でした」と当時を振り返る。
キャラクターづくりの原点は、ある友人の言葉だった。「女の子らしい髪型が好きだし、スカートも好き。恋愛対象には男らしい姿を求めてしまう。でも今の時代、それを口にしていいのか迷う」と話していたという。そんな言葉に触れ、「ジェンダーや個人の自由など、いくつもの問題が重なっているように感じて、何て答えていいかわからず考え込んでしまいました」と振り返る。同時に、友人が社会の変化を受け止めながら、自分自身の好みにも改めて向き合おうとしている姿に「少し感動した」と語り、「自分自身は本当についていけているのか?と感じることが年々増えてきています」と、自らの価値観の揺らぎにも触れた。
■「変わることへの希望」を込めた物語
「勝男が主人公なので、男性が価値観を更新する物語のように捉えられるかもしれませんが、どんな方でも変わることへの希望が持てるようにと願って、ストーリーやキャラクターを作っています」と語るように、本作には変化を受け入れることへのまなざしが丁寧に込められている。
本作は、実写化ドラマが2025年10月7日から放送中(TBS系)。ぜひ、漫画とドラマの両方で、この物語に触れてみてほしい。
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