「肺がんの骨転移後の治療法」はご存知ですか?【医師監修】

「肺がんの骨転移後の治療法」はご存知ですか?【医師監修】

肺がんについてよくある質問

ここまで肺がんの骨転移が起こりやすい部位・症状・治療法などを紹介しました。ここでは「肺がんの骨転移」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

肺がんの骨転移はいつごろから起きる可能性がありますか?

山本 康博(医師)

肺がんは早期から骨転移を生じることが多いといわれています。肺がんでは診断時にすでに骨転移があることも珍しくなく、約25%の患者さんで診断時に骨転移が認められているのです。

肺がんが骨転移した場合の完治は見込めますか?

山本 康博(医師)

骨転移がある状態は進行期と考えて手術より薬物や放射線による治療が選択されます。骨転移は体内のほかの部位にもがんが潜んでいることを意味し完治は困難といえるでしょう。骨転移を生じた肺がんでは従来、長い余命は期待できないとされてきました。しかし肺がんの骨転移の管理は近年大きく変化してきています。近年では分子標的薬が使用されるようになり、効果が見られる場合には、骨破壊を生じていた病変部位に新しい骨の再生効果が見られ短期間に骨修復が生じることも稀ではなくなってきました。放射線治療や分子標的薬の効果により以前では想像もつかないほど長期にわたって安定した状態を保つ方が増えてきています。

編集部まとめ

今回は肺がんの骨転移が起こりやすい部位・症状・治療法について解説しました。

画像検査の技術が進歩しこれまでは発見できなかった小さな骨転移も早期に発見できるようになり、鎮痛薬以外にも骨転移による痛みに効く薬剤も登場し、痛みの管理は格段によくなっています。

QOL(生活の質)を落とさず安定した状態を保つためには痛みは我慢せずに、主治医に相談しましょう。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。