「便潜血検査って何を見ているの?」「大腸カメラは本当につらい?」と疑問を抱きながら、大腸がん検診を受けるかどうか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。大腸がんは初期症状が出にくく、進行すると命に関わりますが、検診を受けることにより早期発見・早期治療につながります。今回は、大腸がん検診の方法とメリット・デメリットについて、センター南消化器内科・内視鏡クリニック院長の中村大樹先生に詳しく解説していただきました。

監修医師:
中村 大樹(センター南消化器内科・内視鏡クリニック)
2007年昭和大学医学部卒業後、昭和大学横浜市北部病院などで主に消化器疾患・内視鏡診療に従事。複数の基幹病院にて医長・医員として勤務の後に現職。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・学術評議員・関東支部評議員、日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本肝臓学会専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本大腸検査学会評議員、難病指定医など多数の資格を持つ。
編集部
大腸がんの検査はどのような方法でおこなわれますか?
中村先生
一般的に大腸がん検診では、最初に「便潜血検査」がおこなわれます。これは便の中に微量な出血が含まれているかどうかを調べる検査で、自宅で採便し提出するだけで済む検査です。便潜血検査が陽性だった場合には、精密検査として「大腸内視鏡検査(大腸カメラ)」が推奨されます。大腸カメラでは、医師が大腸の内部を直接診て、病変があるかどうかを確認し、小さなポリープなどが見つかった場合にはその場で切除することも可能です。
編集部
大腸がん検診を受けるメリットを教えてください。
中村先生
大腸がんは早期に発見すれば、ほとんどが完治可能とされるがんです。便潜血検査で陽性となり、大腸カメラをおこなうことで、がんやその前段階であるポリープを早期に見つけることができます。小さなポリープであれば、その場で切除することで将来的な大腸がんのリスクを確実に下げることが可能です。また、症状が出る前に異常を発見できるため、検診を通じて「治療と予防」が同時にできる点も大きなメリットです。
編集部
大腸がん検診を受けない場合、どのようなリスクが考えられますか?
中村先生
検診を受けない場合、がんが進行するまで見つからず、発見時には治療が難しい「進行がん」となっている可能性があります。実際、症状が出てから検査を受けた方の約6割が進行がんと診断されています。一方、検診で異常が見つかれば、多くの場合は早期がんや良性ポリープの段階で、病状が進行する前に対応できるため、がんの進行を防ぐことが可能です。便潜血検査は簡便かつ無害な検査であるため、ぜひ積極的に活用していただきたいです。
※この記事はメディカルドックにて<「大腸がん検診」は何歳から受けるべき? 検査の頻度や費用目安を医師に聞く>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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