「劇症肝炎」を治すには? 3つの【原因別治療】と回復後の生活を医師が解説

「劇症肝炎」を治すには? 3つの【原因別治療】と回復後の生活を医師が解説

劇症肝炎の治療は、原因の除去と肝臓機能の補助を中心に進められます。ウイルス性・自己免疫性・薬剤性など、原因に応じた治療が選択され、重症の場合は血漿交換や肝臓移植が検討されることもあります。治療の概要とともに、回復後の生活で気をつけたいことや再発を防ぐためのポイントについてご紹介します。

中路 幸之助

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

劇症肝炎と黄疸:治療と回復に向けた取り組み

劇症肝炎の治療は、症状と原因に応じて行われます。黄疸を含む症状の改善に向けて、どのような治療が行われるのかを把握しておくことで、治療への理解と協力につながります。

劇症肝炎の主な治療方法

劇症肝炎の治療は、原因の除去と肝臓機能の補助を軸に進められます。ウイルス性の場合は抗ウイルス薬の投与が検討され、自己免疫性の場合はステロイド薬などの免疫抑制療法が選択されることがあります。薬剤性の場合は、原因となった薬剤の中止が基本的な対応です。

肝臓の機能が著しく低下している場合には、血漿交換や血液浄化療法が行われることがあります。これは、血液中に蓄積した有害物質を除去し、必要な凝固因子などを補給することを目的とした治療です。内科的治療で回復が見込めない重症例に対しては、肝臓移植が選択肢となります。肝臓移植は適応条件が限られますが、移植を受けた患者さんの長期生存が報告されています。いずれの治療においても、早期介入が回復の可能性を広げます。

回復期における生活と再発予防

劇症肝炎から回復した後は、肝臓への負担を減らした生活を送ることが大切です。回復期には肝臓の機能が完全には戻っていないため、飲酒は控えること、過労を避けること、定期的な肝機能検査を受けることが推奨されます。

食事については、高タンパク・低脂肪を基本としながら、バランスよく栄養を摂ることが肝細胞の再生を助けると考えられています。また、肝炎ウイルスが原因であった場合は、感染経路の確認と家族への検査も検討されます。健康食品やサプリメントは肝臓への影響が出るものもあるため、退院後も服用前に医師に相談することを心がけましょう。回復後も定期的なフォローアップを継続することで、再発の兆候を早期に発見することができます。

まとめ

劇症肝炎は、だるさや発熱といった日常的な症状から始まり、急速に悪化する重大な疾患です。黄疸・濃い尿・強烈な倦怠感といったサインを見逃さず、早めに内科や消化器内科を受診することが、回復への道を開く第一歩となります。症状に不安を感じたら、自己判断で様子を見るのではなく、迷わず医療機関に相談することをおすすめします。

参考文献

厚生労働省「肝炎とは」

厚生労働省「肝炎総合対策の推進」

国立国際医療研究センター 肝炎情報センター「B型肝炎」

配信元: Medical DOC

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