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2026年6月16日 やんごとなき空間|辛酸なめ子

2026年6月16日 やんごとなき空間|辛酸なめ子

最近、やんごとなき展示に行って波動を高めています。少し前には、日本橋三越の「昭和100年・皇宮警察創立140周年記念展」に行ってきました。皇宮警察音楽隊の演奏タイムに伺い、祝賀式典で演奏される曲などを拝聴できました。歴代の制服や護衛用サイドカーなども展示。

皇宮警察は天皇皇后両陛下や皇族方の護衛と、皇居や御所、御用邸などの警備を専門に行う国家機関で、職員は国家公務員になります。志望する若者が、皇宮警察の人に仕事について相談していました。「今の皇宮警察は働きやすくておすすめです」とのことでした。パンフによると「皇宮警察学校」で学ぶことで「心・技・体」を磨くことができるそうです。また、憧れの業務は「信任状捧呈式」で馬に乗って護衛することだと、職員のコメントも載っていました。私などはサイドカーで運転しない側にしか乗れなそうです。

皇宮警察音楽隊の演奏タイムにて。客層に合わせてか、昭和のヒット曲メドレーなども演奏されました。

また、先日は「建物公開2026 アニマルズ in 朝香宮邸」展に伺いました。かつて朝香宮鳩彦王・允子妃のお住まいだった頃にこの邸宅の周辺にいた動物たちの記録や、動物モチーフの芸術品を集めた展示です。

当時の8ミリのフィルムを拝見すると、美しい庭園を高貴な白孔雀たちが放し飼いにされて歩き回っていて、俗世と隔絶された世界観でした。

「朝香宮家で飼育されていた動物の中でも、孔雀は比較的多くの情報が残されています。もともとは、朝香宮夫妻が滞欧から帰国後に、ドイツのハーゲンベック家から白孔雀のつがいが贈られたことから飼育されるようになりました」と、解説に書かれていました。

「初めは白孔雀のつがいでしたが、繁殖を繰り返すうちに青や緑の羽をもつものも生まれるようになり、多い時で10羽以上にまで増えたといいます。しかし、戦時中の食糧難により、孔雀を含む動物たちに充分な餌を与えることができなくなり数が減っていきました」

白孔雀が交配すると青や緑の通常の孔雀が生まれるとは知らなかったです。孔雀のうち何羽かは、鳩彦王が埼玉にお出ましになったときなどに、地元の名士で元貴族院議員に贈られたとか。久伊豆神社(埼玉県さいたま市岩槻区)に、今もその孔雀の子孫がいるそうで、いつかお参りしたいです。その神社では、孔雀は「災い(邪)や苦しみから人々を救い、幸福を招く鳥」といわれることから「救邪苦」と当て字をされているそうです。

朝香宮邸の庭園には、鶴小屋と孔雀小屋があったそうです。それ以外に鳥類は、鶏、伝書鳩、孔雀鳩、十姉妹、セキセイインコ、文鳥、カナリヤなどが飼われていました。また、ドーベルマン、シェパード、セッター、日本テリアなどの犬やチンチラ兎、鯉も飼育されていたとのこと。このような宮家に飼われる生き物は、前世で徳を積んだのかもしれません。

このアール・デコスタイルを取り入れた邸宅もそうですが、建築や調度品に関してお金に糸目をつけなかったり、生き物をどんどん増やしたり、かつての皇族の財力には驚かされます。

そしてこの朝香宮邸だった美術館に何十回も訪れるうちに、だんだんここが実家のような錯覚になってきたのが畏れ多いです。

配信元: 幻冬舎plus

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