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肉食獣のような歯を持って生まれた牡鹿…“普通”に囚われ病んでいく様子が「美しく悲しい…」【漫画】

肉食獣のような歯を持って生まれた牡鹿…“普通”に囚われ病んでいく様子が「美しく悲しい…」【漫画】

『ふたりのけもの2』が話題
『ふたりのけもの2』が話題 / (C)合鴨ミケランジェロ/KADOKAWA

コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、合鴨ミケランジェロさんが描く『ふたりのけもの』より『誰もがたたえる立派な雄鹿』をピックアップ。

合鴨ミケランジェロさんが4月22日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、5,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、合鴨ミケランジェロさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

■突然変異の身体をもった牡鹿
『ふたりのけもの2』(2/11)
『ふたりのけもの2』(2/11) / (C)合鴨ミケランジェロ/KADOKAWA


生まれてから母と兄に愛されて成長した牡鹿のルト。しかし、自分の体は大きくなるのに、兄はずっと小さいままであることを疑問に思っていた。母にたずねると、

「ママの言うことを聞かんかったからああなったんよ」

「ルゥはママの言うこと聞いて普通に育ってな」

と言われる。事あるごとに「普通」と言う言葉を使う母に怯えながら育ったルトは、多くの鹿がしていることを観察しマネするように。しかし次第に、「どこからが普通でどこからが普通じゃないのか」わからなくなり、周囲や母から常に監視されている気すらするようになっていく。

そして1歳を過ぎた時、水面に映った肉食獣のような歯を持った自身の姿に唖然としたルトは、さらに精神を蝕まれていき…。

作品を読んだ読者からは、「普通とは?の疑問からどんどん膨らんで澱んでいく葛藤と苦悩」「続きが気になりすぎます」「2巻とてつもなく楽しみです!」など、反響の声が多く寄せられている。

■作者・合鴨ミケランジェロさん「彼の覚醒時シーンは描いていて爽快感がありました」
『ふたりのけもの2』(10/11)
『ふたりのけもの2』(10/11) / (C)合鴨ミケランジェロ/KADOKAWA


――X(旧Twitter)に投稿された『誰もがたたえる立派な雄鹿』は、『ふたりのけもの』の主人公・しのさきの弟・ルトのエピソードですが、今作を描かれようと思ったきっかけや理由などをお教えください。

元々メインキャラの今の性格に至るまでの経緯は、ある程度固まっていました。

その中でもルトは、みなせとしのさきの平凡な生活をかき乱す存在として、とても動かしやすいキャラクターでした。

みなせとしのさきのふたりの隠れた一面を見せるのに良い活躍をしてくれるだろうと考えたのが、今作を描こうと思ったきっかけでした。

また、ルトを掘り下げることで、同時にしのさきが群れでどんな扱いを受けていたか、どれほど孤独だったのかも浮き彫りになると思いました。

――『誰もがたたえる立派な雄鹿』の中で、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

特にお気に入りのシーンは、やはりルトがこれまでに溜めこんできた疑念や鬱憤を爆発させ、擬似的な解放を得たシーンです。

周囲に合わせ続け、感情を押し殺してきた彼の初めて見せた笑顔。返り血すらも気にしないほどのエクスタシーを感じている、あの狂気的な表情は自分でもかなり気に入っています。

他の話と比べても比較的静的なコマが多かった分、彼の覚醒時シーンは描いていて爽快感がありました。

ちなみに、ルト覚醒時に出てくるグロテスクな植物はスッポンタケという、海外では悪魔の手とも呼ばれているキノコです。

幼菌の頃は白のような見た目をしていますが、成熟すると元の姿とは想像も出来ないほどのグロテスクな見た目へと変貌します。

平凡に見せかけた幼少期の内側に、赤黒い感情を抱えていたルトとも重なる気がして、作中に取り入れてみました。

思っていた以上に彼にマッチして、印象的な画面になったので、とても満足しています。

――合鴨ミケランジェロさんが、今後挑戦してみたいジャンルやテーマがありましたらお教えください。

獣人やその他二足歩行の人外BL、もしくはホラーに挑戦してみたいです!

今後も、自分の表現の幅をもっと広げていけたらと思っています。

――最後に読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

趣味で動物を描くために作ったアカウントが、今ではフォロワーが8万人になり、2巻まで出させていただけるようになりました。

いつもたくさんの応援や温かいお言葉をいただき、本当に恵まれた環境で創作をさせていただいているなと感じています。

「作品をありがとう」と言っていただけることが多いのですが、むしろ私の方こそ皆様からたくさんの力をいただいています。

応援や交流を通して、モチベーションだけでなく、新しい視点や発見もたくさん得ることができました。

改めて、本当にありがとうございます。

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