
ディーン・フジオカが主演を務めるドラマ「LOVED ONE」(毎週水曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FODにて配信)の第10話が、6月17日に放送された。15年前に自分が解剖に関わった事件の真相を追う真澄(ディーン)。りょうがその事件の犯人の姉役で登場し、心震える演技を見せた。(以下、ネタバレを含みます)
■隠された真実と“生きた証”を解き明かす法医学ヒューマンミステリー
完全オリジナルストーリーとなる本作は、法医学という硬質な題材をとおして、人を思う気持ちや生きていた時間を丁寧にすくいあげ、日本社会に多く存在する“死因不明”の闇に静かに光を当てる新感覚の法医学ヒューマンミステリー。
厚生労働省主導で新設された法医学専門チーム「MEJ(メディカルイグザミナージャパン)」が、遺された痕跡を手掛かりに、隠された真実とその人が生きた証を解き明かしていく。
“LOVED ONE”とは、法医学者が遺体にささげる込められた言葉で、“亡くなった人”ではなく、かつて“誰かに愛されていた存在”として呼ぶための名。
ディーンが演じるのは、MEJに招へいされた、アメリカでメディカルイグザミナーとして数多くの検視を担当してきた変わり者の天才法医学者・水沢真澄。そして真澄のバディとなる、MEJのセンター長で、崖っぷちのエリート官僚・桐生麻帆を瀧内公美が務める。
ほか、MEJメンバーとして、死後画像診断専門の法医学者・本田雅人役で八木勇征、臨床法医学専門の法医学者・高森蓮介役で綱啓永、法歯学・骨学専門の法医学者・松原涼音役で安斉星来、検査技師・吉本由季子役で川床明日香が出演。
■真澄は15年前の事件の犯人が別にいると考える
突然決まったMEJの閉鎖。本田や高森たちは新たな職場に移り、麻帆は厚生労働省へと戻った。一方、真澄は、閉鎖は自分のせいかもしれないと感じていた。
15年前、恩師・九条(小木茂光)が行った白峯女子連続殺害事件の鑑定に助手として参加するも、鑑定結果に疑問を抱いた真澄。解剖時、犯人のものと思われる皮膚片が見つかったものの、量が足りずにDNA鑑定ができなかった。しかし、九条が検察に提出した鑑定書には芹沢真一(渋谷謙人)という人物のDNA型と一致したと書き込まれていた。
真澄は九条を告発しようとしたが、研究室を追いやられて十分な証拠を集められなかった。「自分が関わった鑑定が冤罪を生んだ」。その事実を受け入れられなかった真澄は、日本を離れることにしたのだが、ずっと後悔が残っていた。
そこで真澄は、日本に戻ったのを機に動き始めた。死刑囚となった芹沢にも真実を聞こうとしたのだが、その動きをよく思わない何者かによってMEJが閉鎖に追い込まれたのではないかというのだ。
そんな中、路上で23歳の女性の遺体が発見された事件。最近起きている連続殺害事件の関連が考えられたが、真澄は白峯事件の“本当の犯人”が再び動き出したのではないかと疑った。
■手掛かりを求めて芹沢の姉・明子に会う真澄
真澄に15年前のことを何も語ろうとしなかった九条だったが、ある日、九条の娘で解剖医をしている恭子(伊藤歩)から、九条が15年前の鑑定資料を渡したいと言っていると連絡が入った。真澄は翌朝受け取りに行くが、入院中だった九条は容体が急変して亡くなっていて、恭子によると資料もどこにあるのかわからないとのことだった。
真澄は、当時検察側が裁判で提出した証拠資料を持っているかもしれないと、芹沢の姉・明子(りょう)に会いに行った。明子は弟の無実を信じ、再審請求の活動を続けていた。
真澄を見て、明子の顔色が変わった。「あなたたちのいい加減な鑑定のせいで、私たち家族の人生めちゃくちゃになったんです。それを今さら何しに来たんですか」と責め立てる明子。真澄は、現在起きている6人の女性が殺された事件が白峯事件の真犯人によるものかもしれないと語り、「真犯人が分かれば真一さんの無実を証明できます」と訴えた。
だが、明子は「私があなたの言葉を信用できると思いますか」と冷たく言い放ち、去ろうとする。真澄は土下座して「今度こそ真実を明らかにさせてください!」と頼むが、明子はそのまま立ち去った。
■明子が真澄の元へやって来る
白峯事件とのつながりを同じように疑っている刑事の穂乃果(山口紗弥加)に明子とのことを報告する真澄。すると、穂乃果は今起きている連続殺人事件の捜査資料が入ったUSBメモリをそっと差し出した。「バレたら首が飛ぶけど、これがあれば真澄先生が真犯人にたどりつけるかもしれないでしょ」。刑事として真犯人確保のためにできることは何でもするという強い覚悟を持っていた。
一方、麻帆もMEJに心残りがあるとして、白峯事件の調査の手伝いを真澄に申し出た。真澄の代わりに明子と会った麻帆は、これまで真澄がMEJメンバーとともに手掛けた鑑定書を持参していた。「必ず真実を明らかにする。それはご遺体のためでもあり、今を生きている人のためでもあるからです」と、数カ月ではあったがこれまで見てきた真澄の真摯な仕事ぶりを伝えた。
麻帆が、まだ残されたままのMEJスタッフルームに戻ってきた。その後ろには明子の姿があった。15年の間、鑑定をやり直してくれる法医学者を探し続けていたが、法医学界の権威である九条の鑑定を否定するようなことを引き受けてくれる者はいなかった。さらに、再鑑定は過去の検察の判断に異を唱えることにもなるのだ。
明子は、「水沢さん、私はまだあなたを許すことはできません。でもこれを預けます。当時の鑑定結果がねつ造されたものだと、あなたが証明してください」と、再審請求のための活動の中で手に入れた当時の裁判資料を託した。
クールな見た目が持ち味のりょうだが、その低音ボイスも魅力だ。今回の役では、弟の無実を信じる熱意と、真澄たちへの憎しみをその声ににじませた。SNSには「りょうさん…気迫の演技すごい!」「ただ叫ぶだけじゃない、冤罪被害者家族の15年という歳月の重みがこもった怒りの演技」「りょうさん15年の重さめちゃくちゃ感じる」と称賛が寄せられた。
ラストシーンでは、目に涙をためて話す明子に対し、真澄の目にも涙が浮かんでいた。立場の違う2人だが、真実を求める思いは同じ。それが伝わる両者の熱のこもった演技に見入った。
次回、6月24日(水)放送の第11話が最終回となる。ディーンとりょう、2人の熱い演技の続きに注目だ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部

