季節を問わず鼻の不調が続くと、「単なる風邪なのか、それとも別の病気なのか?」と不安を感じる人も多いでしょう。長引く鼻づまりや鼻水、嗅覚の低下はなぜ起こるのでしょうか? そこで、慢性副鼻腔炎の種類について、「渋谷駅前耳鼻咽喉科」の森安仁先生に解説してもらいました。

監修医師:
森 安仁(渋谷駅前耳鼻咽喉科)
筑波大学医学群医学類卒業。その後、東京大学医学部附属病院や虎の門病院、近畿大学病院などで耳鼻咽喉科の経験を積む。2024年、渋谷駅にある「渋谷駅前耳鼻咽喉科」の院長に就任。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定・専門医、補聴器相談医。
編集部
慢性副鼻腔炎にも種類があるというのは本当ですか?
森先生
そうですね。慢性副鼻腔炎はいくつかの病態に分類されます。主なものとして、「好酸球性副鼻腔炎」「細菌感染をベースとした慢性副鼻腔炎」「副鼻腔真菌症」などがあります。それぞれ原因や症状が異なり、治療方法も変わるため、正確な診断が重要です。
編集部
それぞれについて教えてください。まずは好酸球性副鼻腔炎から。
森先生
好酸球性副鼻腔炎は、血液中の好酸球という免疫細胞が関与して炎症を引き起こすタイプの慢性副鼻腔炎です。鼻茸(ポリープ)ができやすく、嗅覚障害を合併することが多いのが特徴です。さらに、気管支喘息や好酸球性中耳炎を併発することもあります。手術で一時的に改善することはありますが、6年以内に約半数が再発するとされており、長期的な管理が必要な疾患です。
編集部
では、細菌感染をベースとした慢性副鼻腔炎というのはどんな病態ですか?
森先生
風邪などがきっかけで鼻の粘膜が腫れ、副鼻腔の換気が悪くなることで細菌が繁殖し、炎症が慢性的に続くタイプの副鼻腔炎です。膿のような黄色や緑色の鼻水、鼻づまり、後鼻漏(鼻水が喉に流れる)などの症状が現れます。
編集部
副鼻腔真菌症についても教えてください。
森先生
副鼻腔真菌症は、鼻の中で真菌(カビ菌)が繁殖して起こる副鼻腔炎です。原因は明確ではありませんが、免疫抑制剤の使用や糖尿病が関与している可能性が指摘されています。病態は「浸潤型」と「非浸潤型」に分かれ、浸潤型は周囲の組織を破壊するため、早期の治療が必要です。
※この記事はメディカルドックにて<鼻水が長引く人は「どれぐらい続く」と病院へ行くべきですか? 治療法も医師が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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